ジャイアント馬場さんが、こんなことを言われたそうだ。
「馬場という男は、プロレス入りして以来、全てが順調だった」
言うまでもなく、苦労や挫折がなかった訳ではなく、それどころか、試練に晒され続けたことだろう。
だが、襲い来る苦難に耐え続けたからこそ、馬場さんは順調だった・・・つまり、成功したのだ。

ところで、ではなぜ、馬場さんは耐えることが出来たのか?
そのヒントになることを、プロボクシングの世界ヘビー級チャンピオンだったジョージ・フォアマンが述べていた。
ところで、ボクシングといい、プロレスといい、世界王座を認定するのは、あくまで民間団体であり、最初から公的な権威があった訳ではない。
長い活動の中で権威を作っていったという訳だ。
これは、実に、IOC(国際オリンピック委員会)も同じなのである。
「一般の人々」が権威を育て上げたところは素晴らしいのだが、腐敗すれば無に帰すところも同じである。
プロボクシングで最も古い世界王者認定団体WBAは、元々、プロレス王者も認定していたが、プロレス部門は全米レスリング協会(NWA)として独立した。
フォアマンはWBA世界王者(WBC王者も兼ねていた)で、馬場さんはNWA世界ヘビー級王座を3度獲得している。

そのフォアマンの、後に「キンシャサの奇跡」と呼ばれることになる、モハメッド・アリとの世界ヘビー級タイトルマッチで、大方の予想を覆して、不利と言われたアリがKO勝ちを収め、アリは世界王者に返り咲いた。
そのフォアマンが後に、自分の殺人パンチをボディに受け続けて倒れなかったアリに対し、
「人間は理由があれば痛みに耐えられるんだ。アリには耐える理由があった」
と語っていたと思う。
アリにどんな理由があったのかは分からない。
そして、馬場さんにも、痛みに耐える理由があったはずだが、それが何かも分からない。
だが思うのだ。
その理由は、必ずしも、壮大なものでも、高潔なものでもないかもしれない。
たとえば、他人からすれば、実につまらないことかもしれない。
しかし、本人には、どんな苦痛にも耐える理由になるもの、あるいは、苦痛に耐える力を与えるものなのだ。
それは必ず、誰にもあるはずなのに、ほとんどの人は、それをないがしろにしているのである。









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