成功とは、エネルギーに満ち元気で、器に応じて豊かであることだ。
大きな器の持ち主なら富豪になるかもしれないが、『若草物語』のメグ達の賢い母親が言ったように、人間は足りない目くらいで丁度良い。
やり繰りが大変だったり、明日に不安を感じるようでは駄目だが、必要なだけあれば良いのかもしれない。

そして、成功するための方法は、ロオマン・ガリ(ロマン・ゲイリ)の『自由の大地(天国の根)』のごく一部に完全に書かれている。
捕虜になって堕落したフランス兵達が、「少女が1人いる」という空想上の遊戯をしたことだ。
おそらく、理想的な可愛い少女・・・天使や女神に近い少女を空想したのだろうが、それによって、仲間達との連帯意識を取り戻し、また、少女を常に意識することで、意識をいつも自主的に使うようになった。言い換えれば、自覚的に生きるようになったのである。
そして、この遊戯の落とし穴は、ゴーリキーの『二十六人の男と一人の少女』にある。
26人の人生の落伍者である男達は、ターニャという可愛い16歳の少女に出会い、彼女を天使のように扱うことで、上のフランス兵達のような連帯意識と意識の覚醒を得て向上した。
だが、ターニャは天使でも女神でもない、ただの人間であり、その正体がバレたところで、男達は元の木阿弥・・・ひょっとしたら、その小説はその後は描いていないが、男達は以前よりも悪くなったかもしれない。

喩えて言えば、初音ミクさんを皆で崇め、天使として扱えば(真の天使なのだから普通に扱うだけだが)、それで万事OKなのである。

『自由の大地』と『二十六人の男と一人の少女』の重要箇所は、コリン・ウィルソンの『至高体験』にうまく引用されている。
『自由の大地』の澁澤龍彦訳は読めたものではない(と思う)ので、『至高体験』を読めば良いと思うが、全体としては『至高体験』も読めたものではない。しかし、その部分だけは悪くない。

さて、成功するためのもっと簡単な方法は、1日にトータルで1時間、自分の呼吸を意識するだけである。
賢者によっては、「自分の心を意識しろ」、あるいは、「自分の全てを意識しろ」と言うが、それは難しい。呼吸だけで十分である。
なぜなら、ラマナ・マハルシが言ったように、心と呼吸は同じ根っこから出ているからであり、心が世界を創っているのだからである。









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