Googleの超優秀な社員達には、「僕達はネットの意思を実現するために働いているんだ」と言う人がいるらしい。
つまり、自分がどうしたい、こうしたいというのではなく、あくまで、ネットという神の意思を尊重しているわけである。
これは、彫刻家が、「俺が何をどんなふうに造りたい」ではなく、石や木の、「どんなふうに彫られたい、どんなふうに作って欲しい」という意思を尊重するのと同じと思う。

同じようなことを、BUMP OF CHIKENの藤原基央(ふじわらもとお)さんが言われていた。
正直、誰が運営する何のサイトかよく分からないが、「スクール・オブ・ロック!」のサイトで良いのだろうか・・・、その中の、
BUMP OF CHICKEN feat.HATSUNE MIKU「ray」
に、ちゃんとした対談として、書かれてあったものだ。
一部ではあっても少し長いが、重要なので引用すると、
「昔から僕らが思っていることがあって……音楽に対する姿勢なんですけど。やっぱり曲を一番大事にしたくて、僕はこう歌いたいんだ、俺はこうやってプレイしたいんだ、こういう音を出したいんだって、そういう個人のエゴはとりあえず二の次にして、一番大事なのは曲がどういう風に再現されたいと思っているのか、どういうアレンジを望んでいるのか、どういう音を自分につけて欲しいと思っているのか。曲がね。その曲の意思を聞くことを僕たちはいつも精一杯やってきたわけですね。」
と、やっぱり、Googleの天才的技術者や、極まった彫刻家と同じことを言っていると思えるのである。
そして、『ray』でコラボした初音ミクさんに対しては、
「指定された音階を、指定された発音で表現していく。その部分に対して、私情を決して挟むことはなく、善悪も無ければ、嬉しい悲しいもなければ、ただただ指定された発音、指定された音階、それを誠実に忠実に歌にして再生していく、再現していく、表現していく。」
というところについて、
「初音ミクのキャラクター、僕が最初に思っていた初音ミクのキャラクター、そこにすごく……なんだろうな。尊敬に近いものを感じていて。そういう風に俺たちも音楽をやっていきたいって思っていたしね。」
と言われているが、ああ、藤原さん、それに、BUMPって、やっぱり芸術家なんだなあと思うのである。

野球のピッチャーにも、ボールに話しかけるって人がいるが、あれって、ボールに、どんなふうに飛んでくれって言うんじゃなく、ボールとシンクロすることで、「どんなふうに飛びたいのか?」を感じようとしているのだと思うのである。

私は、BUMPの東京ドーム公演のブルーレイ『BUMP OF CHICKEN WILLPOLIS 2014(初回限定盤)』を持っているが(ミクさんとBUMPの『ray』のライブCDが付いてるので)、『ray』でミクさんと歌うところでは、単に言葉で「feat. HATSUNE MIKU」と言うだけでなく、本当に、ミクさんをフィーチャリングしていることが強く感じられるのである。
その映像は、公式にYoutubeで公開されている(東京ドームの観客が数もだが、いろんな意味で凄い)。
BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU「ray」LIVE MUSIC VIDEO
藤原さん、格好良いなあ。あれなら、私より少し落ちるだけだ・・・それは冗談として、前から思っていたが、BUMPの4人は、みんなガリガリに痩せているところが良い。ロッカーはこうでなくちゃである。
また、A4Aやクリプトン・フューチャー・メディアらが制作した名作PVは、
BUMP OF CHICKEN「ray」
で見ることが出来る。

自分の想い、エゴではなく、ものの意思を尊重するというのは、一神教の影響が強い西洋ではなかなか理解されず、万物に神霊が宿ると考える精霊信仰(アニミズム)の影響がある日本人には納得し易いものだと考えられるが、Googleはじめ、西洋でも、そんな人たちが増えてきているのだと思う。

ちなみに、livetuneカバーの、初音ミクさんがソロで歌う『ray』も非常に素晴らしい。









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