昔、歌手のマドンナに、「成功の秘訣は?」と尋ねた場面の映像を見たことを覚えている。
マドンナは、
「何で成功したいの?」
と尋ね返し、その後、
「仕事は楽しい?」
と、2つの質問で答えた。

半分、誠実な答なんだろうなと思う。
また、あるアスリートが、「成功は持って生まれた才能次第」と言ったのは、もっと誠実でシンプルな答だった。
「何で成功したいの?」は、何でも良いのではなく、才能のあることで成功しようと思わないと駄目だし、才能がなければ、仕事は楽しくない。

だが、いかなる仕事でも、「仕事の楽しさ」とは、他者との共感なのだ。
同僚、顧客を問わず、少なくとも数十名の人達と共感を持たなければ、仕事が楽しいことはない。

『ザ・チーム』という著作のある、超優秀な事業家で技術者でコンサルタントでベンチャー・キャピタリストの斎藤ウィリアム浩幸さんや、今をときめくチームラボ社長の猪子寿之さんらは、いずれも、「チームとグループは違う」と言い、ごく単純に言えば、グループは同じような人達の集まりで、チームは異質な人達の集まりと言ったが、もっと適切には、共感を持つ間柄がチームで、そうでないのがグループだ。
だから、チームとは、決して仕事仲間だけのことではなく、クライアント、ユーザー、あるいは、一見無関係な人々も含むのである。

おお!斎藤ウィリアムさんや猪子さんより、良いチーム論が出来てしまった(笑)。
だが、実際、私のチーム論の方が、彼らが言ったものより良いのである。
もっとも、彼らは、こんなことは当然と了解していると思う。
ところが、私のようなサイコパスは、共感を持たないのである。
サイコパスとは、良心を持たない人間のことだが、それはつまるところ、共感能力のない人間のことなのである。
サイコパスは、共感を生み出す、脳のミラー・ニューロン・システムがうまく働かないのである。
だから、サイコパスは、仕事が面白くなく、成功することはない。
もちろん、サイコパスで成功している人も大勢いるが、それは、たまたまだということより、かなり無理をしているのであり、いずれ破綻するだろうと思う。
そして、サイコパスが成功する限り、少なくとも、周囲に多大な迷惑をかけているものだ。

私だって、小規模とはいえ、やたら動いて、収益を上げると、いろいろ面倒が起きるのである。
企業の中で、追い出し部屋に送られるようなことはないが、仕事が与えられず、ある意味、良い立場の窓際族をしている人がいるが、そんな人はサイコパスである。
その企業の強い権限を持つ人が、「こいつは優秀だが、仕事をさせると必ず面倒を起こす」と見抜き(素晴らしい洞察、あるいは、直観だ!)、そのサイコパスを、そんな立場に置くのである。
昔、竹村健一さんは、窓際族とは素晴らしい立場であると、よく著書に書かれていたが、窓際族で悲惨でないのは、頭の良いサイコパスだけである。

誰しも、何かでそれなりの才能はある。
だから、サイコパスでない普通の人は、自分の好きなことを見つければ、それで人生、勝ったも同然である。
ただ、実際の話、そんなものを見つけ、それに取り組むのが、今の時代は難しいのである。
だから、自分を偽らずに、自分は本当は何をやりたいのか、しっかり見つけることだ。
ただし、それは簡単でないことは警告しておく。
そして、サイコパスの場合は、「一瞬、鋭く共感する集中力」を持たなければならない。
サイコパスは、普段は共感なんてしない。
だが、集中すれば、少しの間なら出来るのである。
その、ほとんど霊感と言えるものに賭けるしかない。

しかし、サイコパスも、そうでない人も、朝のガッツポーズを忘れないことだ。
うまくいけば、サイコパスも、そうでない人もガッツポーズをする。
嘘が本当になるまで、自分を騙すことだ。

時間だけいつも 通り過ぎていく
1秒ごとに 崩れていく世界
歪んだ景色に 塗りつぶされた
真実(こたえ)はいらない 偽りでいいの
~『トリノコシティ』(作詞・作曲・編曲:40mP、歌:初音ミク)より~

KAITOさんの『スノーマン』の歌詞が直接的にうまく表現しているが、あの歌の権利関係って複雑なのかなあ?









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