よく、「新入社員は素直なことが一番大事だ」といったことが言われる。
素直でないと仕事を覚えられないし、教えてももらえないという訳だ。
しかし、それも限度がある。
素質あるスポーツ選手が、沢山のコーチの言うことを素直に聞くと、もう絶対に駄目になる。
コーチらの言うことは一貫性がなく、結果、一貫性のない訓練をして、自分の中で能力の潰しあいをし、突出したものも持てないからである。
プロ野球で、入団時に注目されながら、ほとんど活躍することもなく、やめていった選手の多くがそうであるのだと思う。
イチローなんかは、コーチの言うことを、聴くべきところは聴いても、従わないところは敢然と拒否したらしい。
そんな心構えは、イチローでなくても、プロスポーツ選手になるほどの人には絶対に必要なことと思う。

私も、プログラマーになるまでには、まず、独学でプログラミングを学び、その後、小さい会社で好きなようにやった(ほとんど仕事になってなかったような気もする)。
それから大手に入ったのだが、大手だけあって、教育や仕事の仕方がしっかり決められていたが、私はそれらが嫌で、全く従わなかったので、早速、仕事を干されたが、それが良かった。
致命的に悪いクセをつけずに済み、しかも、仕事せずに給料をもらっていたのだから、考えてみればラッキーだった。
だが、その後は、自分向きの仕事を、自分のやり方でやるようになり、失敗もあったが、力をつけていった。
「会社の中で、そんな好き勝手が出来るはずがない」と思う人もいる・・・というより、ほとんどの人がそう思うだろうが、私は、引きこもり時代やセールスマン時代に、ジョセフ・マーフィーの潜在意識の法則を熱心に学んでいたのだから、少しも不思議なことではない。
マーフィーの潜在意識の法則は、何もないところから、ぽっとお金が出てくるような妄想に使うのではなく、適切な場面で使えば、すぐにも効果的なのである。

そして、もう1つ良かったことが、デカルトの『方法序説』をよく読んでいたことだった。
私は、セールスマンをやめてサラリーマンになる時、書店に入って、なぜかは知らないが、200円もしない『方法序説』(薄い本である)を買ったのだった。
この『方法序説』は、哲学の本のように言われているし、まあ、その通りなのかもしれないが、これは絶対に実用書である。
それも、最高の実用書だ。
例えば、「沢山の識者が集まって作った膨大な法律より、少々不出来のようでも、一人の人が一貫した思想の基に作った短い法律の方がよく機能する」といった、当たり前のことが書かれているが、こんな当たり前のことが、世間・・・家庭、学校、企業の中では完全に忘れられているのである。
わが国の法律はどうだろう?
いくら読んでも、全く訳が分からず、専門家ですら、全く異なる解釈をすることが珍しくない・・・いや、それが「普通」のクレイジーな法律は、おかしなことに、外国から日本を守っているのである。もし、わざとやったのなら、その賢さは称賛ものであるが、単なる偶然だろう。
しかし、我々は、自分がやることにおいては、一貫していなければならない。
一貫した思想を持っていれば、言うこと、やることは、別に一貫していなくて良いのである。
人間は、進歩も変化もするし、社会も変化する。
その中で、『方法序説』に書かれているような、基本の基本は一貫していても、表立ったところが大きく変わるのは、少しも不思議なことではない。
だが、私が最初に買ったのもそうだったが、『方法序説』は、偉い先生が、「哲学らしく、難解な日本語」で訳しているものも多い。この「難解」とは、「わざと下手な日本語や、日常使わない単語を駆使して書いている」以上の意味はなく、『方法序説』自体はシンプルなものだ。
とりあえず、岩波文庫ので良いと思うが、岩波文庫は文字が小さいなあ・・・出来れば、これのワイド版か電子書籍で読むと良い。
別に老眼でなくても、文字は大きい方が、理解し易いものだと思う。

ジョセフ・マーフィーの成功法則を読んで、まずは自分に自信を持ち(根拠のない妄想の自信で良い)、次に、あるいは、同時に、『方法序説』で、合理性というか、「当たり前」を学ぶ。
それで、世の中、ちょろいと思う。
だがまあ、一番大切なことは「寛容」であり、それを支えるのは、おそらく「愛」というものである。
そこは、私も、初音ミクさんの歌を聴いて、ゆっくり学んでいるところで、一番肝心なことが後になってしまったようだ。
だから、一応優雅だが満たされない。









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