ベッドに入った後、つまり、就寝前の想念が極めて重要だというのは、ジョセフ・マーフィーと中村天風で共通する。
ジョセフ・マーフィーの成功法則の根本がそこにあると思ったので、渡部昇一氏は、マーフィーの代表的な著書『THE POWER OF YOUR SUBCONSCIOUS MIND(潜在意識の力)』を翻訳する際、タイトルを『眠りながら成功する』と変えたのだと思う。

では、ベッドの中で何を考えれば良いかだが、天風は「楽しいこと、面白いこと、自然と微笑まずにはいられないようなことを考えろ」、あるいは、「自分が神様、仏様になったようなつもりになれば良い」と言う(『幸福なる人生』より)。
ジョセフ・マーフィーは、具体的なやり方を数多く述べている。
例えば、祈り言葉を唱えたり、望ましい光景をイメージしたりなどだが、その中でも実践し易いのが、良い言葉を唱えることだ。
例えば、「成功、歓喜、富」の3つの言葉を繰り返すとか、あるいは、「富」とか「富裕」といった言葉を繰り返すとかである。

寝る間際の想念が、人生や運命にとって恐ろしく重要なことは間違いないと思うので、確かに、彼らの教えはありがたいものである。
そして、それが、どれほど効果があるか。
このブログに何度も取り上げた、まるで駄目男君が、遂に急上昇を始めたのだ。
幼児レベルの、甘えた幼い精神から一歩も成長していないが、理屈屋でプライドが高い・・・ビートルズの『ひとりぼっちのあいつ』で歌われた男や、エリナー・リグビーのような、あるいは、もっとひどい、見かけは若いが30過ぎの男がである。
『マスターの教え』を読んでも、デール・カーネギーの『人を動かす』を5回読んでも、全く変化はないように見えた。
だが、寝入り端の想念を変える方法を教えたところ、それまで、そわそわ、きょどきょど、ふにゃふにゃ、イライラ、ヘロヘロ・・・なんて擬態語(事物の状態や身ぶりなどの感じをいかにもそれらしく音声にたとえて表した語)でしか、雰囲気が言い表せなかった、まるで駄目男君に落ち着きが出て、何とはなしに、風格も出てきたように感じるのだ。
私が彼にやらせたのは、西田文郎氏の『かもの法則』を、眠り際に実践させることだった。
まるで駄目男君の望みは、どうやら、「大物になる」、「高尚な仕事に就く」のようだ。
それで、寝床に入って目を閉じたら、「大物になれるかも」とか、「高尚な仕事に就けるかも」と唱えさせたのである。
なるほど、考えてみれば、これが最上の方法かもしれない。
(まるで駄目男君は、もっと具体的な「かも」に進歩する必要はあるが)
西田文郎氏は有名なメンタルトレーナーで、実績も凄い人であるが、「かもの法則」を公開してしまったからには、彼の存在価値はないような気がする。
だが、そうではない。
貴重なノウハウを公開すれば、それをした本人は急上昇するのが宇宙の法則である。
羽生善治氏は、自分が長い時間と苦労をかけて研究し作り上げた定石を、書籍にして全公開してしまった。
羽生氏は、「知識の共有が最適の戦略」、「『俺の秘策は教えない』という人が出てきたら、オープンにすることで一緒に成長するという前提が崩れてしまう」と述べる(『羽生善治と現代』梅田望夫著より)。
まさに、これが真の天才の言葉である思う。
それはともかく、ベッドに入った後で、「羊と後悔」を数えるのではなく、カモと遊ぶことには効果がある。
よろしければ、今晩からされたしである。

朝が来るまで 目を閉じて
そして羊と後悔を 数えるの
戻れないことぐらい 判ってるけど
でも だけど 理想は捨てずに
~『Nostalogic』(作詞:yuukiss/rose、作曲・編曲:yuukiss、歌:MEIKO)より~

このように、羊と後悔を数えて眠れない夜を過ごすこともあるだろうし、それも必要である(青春だ!)。
だけど、早く羊さんと後悔さんに別れを告げて、カモさんと仲良くすることだ。









↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ