この世で生きるには武器が要る。
武器という言葉が嫌いだという人は甘いのかもしれない。
確かに、寡黙さや忍耐が最も強いのかもしれないが、聖人でない我々が、それに徹することが出来ようか?
この武器のことを、最近私は、光線銃と言っている。

良寛の光線銃は『荘子』だった。
良寛ですら、光線銃がなければ、この世の苦しみに耐えることが出来なかった。
ご存じのように、良寛は、子供達を集めて一緒に遊ぶのが好きだった。
しかし、昨日までいた女の子が、今日はいないということがよくあった、
貧しさのために身売りさせられたのだ。
良寛は、彼女達にどんな運命が待っているか分からないような世間知らずではない。
良寛は、エネルギーを失い、生命力が低下した。
その時、良寛の中で、『荘子』のエッセンスが動き出し、良寛の心と広大なる無意識をつないだ。
そこで、良寛ははっと悟った。
黙って耐えていたら、良寛は駄目になったかもしれない。
良寛は決して弱い人間ではなかったが、それよりも、良寛は優しい人だったからだ。

倶胝(ぐてい)という僧は、何を尋ねられても、黙って指を1本立てるだけだった。
門下の小坊主が、訪問者に「お前のところの和尚は、どんな教えをするのか?」と問われ、黙って指を1本立てた。
それを聞いた倶胝は、小坊主の指を切り落とした。
泣き叫んで走り去ろうとする小坊主を倶胝が呼び止め、小坊主が振り返ると、倶胝は黙って指を1本立て、小坊主は悟った。
倶胝は、臨終の際、「師の天竜にもらった一指禅を、一生かかっても使い切ることは出来なかった」と言って亡くなった。

この禅語に対し、難しい、訳の分からない解説をする人がいる。
無駄なことだ。
倶胝はただ、「光線銃を持ってないお前が持ってるフリをするな」と言っただけだ。
しかし、ここまでやらないと、光線銃の意義が分からないのだ。
この小坊主は、やがて、倶胝とは違う光線銃を手に入れたことだろう。

史上最高のプロレスラー、ルー・テーズは、その日の試合で苦戦していた。
最大のライバルの1人、ホイッパー・ビリー・ワトソンのタイミングの良い必殺のタックルを喰らって吹っ飛び、ダメージで身体が痺れていた。
さらに、もう一発喰らい、ほとんど戦意も喪失していた。
ワトソンがテーズに近付き、テーズの腕を掴んだ時だ。
テーズの手がゆっくりと伸び、刹那、その手が速く動いた。
ワトソンははっとしたが、もう遅い。
テーズは、ダブル・リスト・ロックでワトソンの左腕を捕えていた。
逃れようとするワトソンだが、テーズは離さない。
テーズはぐいぐい締め上げ、あと1cm、絞り上げれば、ワトソンの腕が折れただろう。
しかし、それは決してしないテーズだった。
テーズは、最後の力を振り絞り、エアプレン・スピンでワトソンを仕留めた。
テーズの光線銃は、このダブル・リスト・ロックだった。
彼が、師のジョージ・トラゴスからこの技を譲られた理由は、レスリングとトラゴスに対するリスペクト(敬意)のためだった。
畏怖とも言うべき敬意を持つ者のみが光線銃を手に入れるのである。

宇宙人の宇宙船には武器は搭載されていない。
だが、宇宙船には、ある種のエネルギーフィールドがあり、攻撃をそのまま相手に跳ね返す。
宇宙船の構造は、人間とほとんど同じだ。
だから、人間は、誰でも、そのようなことが出来る。
こちらが無になってしまえば、攻撃がそのまま敵に返るのだ。
シャーマンの間では、「呪い返し」として知られるものだ。
しかし、宇宙人は、威力を弱くして返す。
いや、本当は返す気もない。
ならばなぜ返すかというと、敵に、自分達を殺す罪を犯させたくないからだ。
だが、いずれかが滅ばねばならないとすれば、自分たちが滅びる方を選ぶのである。

老子の光線銃は、倹約と慈悲と目立たないことだ。
老子は、これを3つの宝と言う。

あなたも、早く光線銃を手に入れ、初音ミクさんの『千本桜』を聴いて、光線銃を撃ちまくるのだ。
光線銃を手に入れたいと熱心に思い、自分より優れた者への敬意を忘れなければ、必ずや手に入れることが出来るだろう。









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