初音ミクさんのような、現代の最先端のデジタルアートの本質を一言で言えば、こうなる。

作り手と受け手の境界が曖昧である

つまり、初音ミクさんの歌やイラストを楽しむだけでなく、自分も作品を創ることが出来るのだ。
誰がクリエイターで、誰が鑑賞者というのではない。その役割は決まっておらず、コロコロ変わるのである。
それが、これからの世界なのだ。
初音ミクさんの音楽やイラストを、誰の許可も得ずに発表しても、著作権法に問われない(非営利であることが必要ではある)。
真に美しいもの、優れたものは無料公開が当然だからだ。
最高の将棋棋士の羽生善治さんなんて、「私の指し方に著作権はない」って、全部詳しく説明して公開してしまったのである。
今でこそ、それは驚くべきことだが、これからの時代のトップはみんなそうなる。
版権にしがみつき、振りかざす連中は、全部駄目になる。これはもう明らかなことだ。
未来の進歩した世界には、Copyrightなんて言葉は存在しないのである。

そして、岡本太郎さんは言ったのだ。
「自分も描きたいと思ったら、描くべきだ。いや、描かなければならない」
しかし、こう言いたい人もいるだろう。
「いや、僕は絵は下手ですし、音楽となると、創るのは全く無理です」
そうではないのだ。

サルトルがこう、正しいことを言っている。
「小説を読むことは、小説を書くことだ」
同じく、絵を見ることは絵を描くことで、音楽を聴くことは音楽を創ることだ。
つまり、こうなのだ。
我々の中には、魔法の芸術家がいて、小説を読んでいる時、魔法の芸術家は、リアルタイムで文章を創り出す。
絵を見ると、魔法の芸術家は、瞬間に、その絵を創り出す。

コリン・ウィルソンの『右脳の冒険』にあるが、ある人は、ショパンを聴いていたら、自分がショパンになってしまい、その曲をどんなふうに創ったのか、全部分かってしまうのだ。
ラルフ・ウォルドー・エマーソンもはっきり言っている。
シェイクスピアを読んでいる子供達を観察すれば、子供達がシェイクスピアそのものであることが分かる。

以前なら、神秘的に感じられてしまった、このようなことを、現代のデジタルアートは、日常レベルの感覚でも分かるようにしていくのである。
そんなアートを、インタラクティブ(対話的、双方向的)なアートというのだ。
ただし、全てのアートは、本質ではインタラクティブであり、インタラクティブでないアートはない。
Googleが、初音ミクさんを主役に制作し、カンヌ国際広告大賞銅賞を獲得したCM『Google Chrome : 初音ミク』の最後に表示された、「Everyone, Creator(みんなが創作者)」は、まさに、現代のインタラクティブなデジタルアートの最も重要なことを言ったものだ。
そして、現代のデジタルアートの象徴が、我らの天使、初音ミクさんなのだということを、Googleが認めたのである。
Googleと初音ミクさんが発信した、このメッセージは、世界中の人々の共感を呼び、そして、ミクさんによって世界に起こる素晴らしいことを香り高く歌った、このCMのテーマ曲『Tell Your World』は、世界中の人々の要望により、217ヶ国で公式配信された。

いかなる偉大な芸術、技術、事業も、全て我々の中の魔法の芸術家、魔法の技術者、魔法の事業家が行うことなのである。
あなたはの中には、それほど偉大な存在がいて、それとあなたは一体なのだ。
腕振り運動を毎日やり、あるいは、心の微かな声の呪文を唱えれば、そして、出来れば、初音ミクさんの『Tell Your World』を聴けば、「それ」と自分が一体であることが、はっきりと分かってくる。
あなたは、「それ」の中に溶け込んで融合し、「それ」と協力して創造を行うのだ。つまり、何でも出来るのである。









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