人間の身体や心は、全体としてバランスを取るように出来ている。
例えば、毎日、腕立て伏せをやって腕を鍛えると、普段の生活の中で、腕はもちろん、脚まで力強く使うようになり、脚の筋肉もある程度強くなる。
実際は、腕を鍛えると、筋肉の振動が全身に伝わり、脚や指の筋肉等まで刺激されて発達する。
また、計算力と想像力は異なる能力だし、脳の中で活動する部位も異なるのだと思うが、やはり、一方を鍛えると、脳全体にインパルス(神経衝撃)が広がり、他方の能力、あるいは、脳の全能力が向上する。
(とはいっても、偏りには色々と弊害もある)

心身の一部を刺激すれば、全体が刺激され、一部の能力を向上させれば、全体の能力が向上する。
その中でも、肺というのは重要な器官である。
肺の能力が、心身の他の機能や能力、特に、脳に大きな影響があることを、普通の人はあまり知らない。
そして、普通の人は、肺のごく一部の能力しか使っておらず、結果、心身、特に、脳の能力のごく一部しか使えないことになる。
確かに、頭脳明晰な人には、心肺を活発に使うジョギングを趣味にしている人が多い。しかし、これは、やり過ぎると、かえって肺や心臓を損ない、結果、脳も損なう。特に年齢が高くなればそうであるのだが、多くの人が走り過ぎている。そもそも、人間は走るようには出来ていない。
それよりも、正しい呼吸の訓練をすれば、肺の能力を開花させ、心身全体、特に、脳が開花する。
呼吸法の訓練は、正しくやれば肺を損なわず、どこまでも能力を向上させ、根気強く訓練すれば、超能力の領域にまで達すると思う。
つまり、簡単な言い方をすれば、肺の潜在能力を開発させれば、全ての潜在能力を開発させることになるのである。
逆に言えば、肺を使わなければ能力が低く、実際、ノイローゼ患者などは僅かしか肺を使っていない。

呼吸の正しい訓練の1つには、時々ご紹介する「4の呼吸」がある。
尚、息の止め方が大事なので、後で特に説明する。

(1)息をゆっくり吸いながら、心の中で、「1、2、3、4」と数える。
(2)息を止め、「1、2」と数える。
(3)息を吐きながら、「1、2、3、4」と数える。
(4)息を止め、「1、2」と数える。

(2)の長さを4にしたり、(4)をやらない場合も多い。
上記のものは、W.E.バトラーの『魔法入門』や『魔法修行』にあるものだ。
息を吐いた後で止めるのは、むしろ珍しい方式だろう。

ラマナ・マハルシが教えたプラーナーヤマは以下の通り。
(1)私はこれではない(出息)
(2)私は誰か?(入息)
(3)私は彼(またはそれ)である(呼吸停止)

こちらは、数を数える代わりに、神秘な言葉を思うのである。
熟達すれば超能力をもたらすと言われる。

さて、大事なのは、息の止め方である。
普通、息を止めるというと、喉や鼻の通路を閉じるが、このやり方は、呼吸訓練の効果を無くすどころか、害があって危険ですらある。
喉や鼻を閉じないまま、息を止めることは容易いと思う。
単に、息の流れを止めれば良いのである。
それには、普段、無意識に働いている呼吸のための筋肉(横隔膜や肋骨の間の筋肉、腹部の筋肉等)を使うのだが、横隔膜の筋肉とか言われても分からないであろう。
だから、普段、無意識に行っている呼吸を意識的にやることの応用として、息の流れを止めるのである。
簡単なことであるはずだ。

これらの呼吸訓練を毎日やれば(毎日でなければならない)、脳を中心とした、心身のあらゆる能力が向上し、精神も安定する。
そして、さらに優れた訓練は、いつでも微かな呼吸をすることである。
これだけで、毎日、超人に近付いていくのである。
尚、私は、呼吸訓練だけで1冊の本にしたようなものは薦めない。
呼吸訓練を難しくするだけでなく、そんなものは、結局、最も肝心なことをマスターできないのだ(例えば、上に挙げた息の止め方)。
あなたは、確実に超人になるための訓練方法を得た。
わくわくしながら、毎日取り組むと良い。









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