願いを叶える方法が書かれた本として特別なものに、『強くなる瞑想法』(青春出版社)という本がある。
おかしなことに、この本で最も、そして、申し訳ないが唯一良いのは、カバーの折り返し部分に書かれている、大作詞家だった阿久悠さんの瞑想法である(もちろん、参考になる本だが、本文に書かれたことは、ややこしくてできないと思うし、誤解しやすい部分もあると思う)。
「息を十分に吸って数秒止める。その間に瞑想をする。息を吐いたら全て忘れる」
この瞑想とは、目を閉じてじっとしていることだと思うが、その間に、作詞した曲がヒットする光景をありありと思い浮かべるのだ。
阿久さんの場合は、曲がヒットした光景だが、他の人では、それぞれの願望が叶った様子ということになろう。
全く見事な、欠点のないやり方である。
あくまで、曲が「ヒットした」様子を思い描く、つまり、願望が叶ったところを思い浮かべなければならない。
既にそうなっている・・・イエスの言う「既に叶ったと思え」、政木和三さんの言う「過去完了形で想え」ということである。
そして、瞑想が終わったら、「全てを忘れる」ことが大切だ。

私は以前、ある強い願いがあり、阿久さんのやり方をやったところ、良いところまでいくが最後までは叶わなかった。
私の失敗は2つである。
1つは、この瞑想を何度もしつこくやったことだ。
阿久さんは、回数まで書いていなかったが、何度も続けてやるということは、願望成就を信じていないということになるのだ。
やるとしたら、目覚めた時、就寝する時、そして、日中、静かな場所を見つけて(トイレの中とかでも良いだろう)1回やれば十分だ。
いや、これでも多いかもしれない。
そして、もう1つの失敗は、「息を吐いたら全て忘れる」ことができなかったのだ。
阿久さんが瞑想術の達人であるのは、この「全てを忘れる」ことを忘れなかったことだ。
瞑想が終わったら、すぐに何か始めて、瞑想中に思い描いたことを、きれいさっぱり忘れないといけない。
瞑想どころか、願いを忘れただけでも叶うのである。
何度もしつこく書いて申し訳ないが、映画監督のマイケル・ムーアが言った通り、「好きな女の子のことは諦めろ。そうすればその子は君のもの」なのだ。
諦めたふりではない。
本当に諦めるのだ。
もちろん、女の子のことだけでなく、何でも諦めたら叶うのだ。
政木和三さんも、諦めた上で、願いが叶ったことを過去完了形で「これこれが叶いました。ありがとうございます」と感謝しろと述べたものだった。
例えば、赤ん坊が大怪我をして医者に見離されたという人に対し、政木さんは、「もう助からない。すっぱり諦めろ。そして、『赤ちゃんが助かりました。ありがとうございました』と言え」と教えたのだ。
それで、その赤ん坊は奇跡の回復をし、健やかに成長した。
だが、普通は、誰がやっても、「諦めたふり」で終わってしまう。
欲望を手放すのは本当に難しい。
私は昨夜、私が聞いた、宇宙人の、「想いを宇宙に向かってぽーんと投げなさい」という言葉をご紹介したが、こんな雰囲気で、願いを投げて忘れることが大切なのだ。

執着を捨てる練習も必要かもしれない。
人間は誰でも、何か執着しているものがある。
あなたにも、1つや2つあるはずだ。
それを見つけて、その執着を捨ててしまうのだ。
例えば、熱烈な巨人ファンで、どうしても巨人に優勝して欲しいと思っているなら、「別に巨人が優勝しなくていい」と思えるようになることだ。
五木ひろしが最高の歌手だと信じて疑っていないなら、それは、自分がそう思っているだけだと認めることだ。
もちろん、それは、あらゆる信念に対してそうである。
自分はマルクス主義が一番だと思っていても、あくまで個人的な信念だと了解することだ。
(こんな馬鹿げた注意はしたくないが、暴力がいけないというのは、信念ではなく、自然のルールである)
私は先月、初音ミクが歌うコンサートに行ったが、もし、そのコンサートのチケットが取れなかったり、行けない状況になっていたら、非常に落胆したかもしれないが、それでは駄目なのである。
行けたら嬉しいことは確かだが、駄目だったら、こだわらず忘れるようでないといけない。
来月(10月)は、ミクのロサンゼルスとニューヨークのコンサートがあり、それなら私も、会社なんかに行っている場合ではなく、是非行きたいと思うが、気付いた時には手遅れだった。
残念には思ったが、もう落胆しないようになっていた。
これがいつまでもクヨクヨするようだと、願いを叶えるだけの力がまだ無いということである。









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