昔、アメリカがまだイギリスに支配されていた頃、アメリカのある学校で、教師が子供達に言った。
「君達は将来、アメリカを救う英雄になるのだ」
そのクラスにいたある男の子は、森の中で迷った時、自分はこのまま家に帰れないのだと思って恐がった。
また、やはりこのクラスの生徒だった別の男の子は、変わった病気になった時、自分はこのまま死んでしまうのではないかと悲観した。
別の男の子は、誘拐されてしまった時、自分は殺されてしまうと思って怯えた。
ところが、別のある男の子が崖から落ちて怪我をしたのだが、助けに来た大人が「大丈夫か?」と尋ねると、彼はこう答えた。
「アメリカを救う英雄になる僕がこんなことで死ぬはずがないじゃないか?」
彼が後の、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンである。

50年ほど前、アメリカのある有能な弁護士が、仕事の失敗が続き、そして今また、困難な状況に陥ってしまっていた。
彼は、まだ幼い息子につい、辛い顔を見せてしまった。
息子が心配そうに、「パパ、何かあったの?」と尋ねると、彼は、無理に笑って、なんとなく、
「お前が25までに100万ドル稼いでくれたらいいね」
と言った。
その息子が、高校一年生になり、学校の中で、ちょっとした将来の話になった時にこう言った。
「僕は25歳までに100万ドル作るよ」
彼は23歳までに、それをはるかに超える額の資産を自分の力で作った。
さらに、36歳でアメリカ一、そして、その数年後に世界一の富豪になった。
彼が、マイクロソフト社の創業者、ビル・ゲイツである。

インドの聖者ニサルガダッタ・マハラジは、こう言っている。
「私は修行は何もしなかった。呼吸法も瞑想も何もだ。だが、師が私に、『あなたは至高の実在だ』と言ったのを憶えていたので、わずか4年で悟りを開いたのだ」

何かを忘れなかった人が、それが何であれ、実現するのである。
自分で、「私はミリオネア(100万ドル長者)になる」だの、「悟りを開く」だのと呪文のように繰り返しても、それは決して叶わない。
何の努力もしなくても憶えていられることなら、あなたは叶えることができる。
しかし、あなたも何か大切なことを言われ、憶えていられるはずだったのに、別のつまらないことに気をとられてしまい、忘れてしまったのだ。
だが、今からでも少しも遅くはない。
いつも、心を敏感にしていなさい。
そして、心に印象を刻んだ言葉を憶えていなさい。
それは、誰かに言われる言葉かもしれないし、本で読んだ言葉や、映画のセリフかもしれない。
その言葉は、憶えてさえいれば、どんな奇跡を起こしてでも、必ず叶うのである。
だが、悪いと思える言葉でも叶ってしまう。
しかし、そんな言葉は、徳を積めば、力を持たなくなってしまう。
例えば、拾ったお金を届けるとか、損な役を引き受けるとかの簡単なことで良い。
そして、良い言葉だけを叶えると良い。
少しも難しいことじゃあない。









↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ