多くの聖者達が、食欲、性欲、名誉欲を悪と決め付けて、その完全撲滅を説くが、欲望が人間に活力を与えることも確かだ。
そして、欲望が人を冒険に誘い、それによって経験を得て人は進歩することができる。
経験なくして本当に学ぶことはできないからだ。
しかし、欲望は人を愚かにし、むしろ進歩を妨げ、さらには破滅させることもある。
確実に言えることは、自主的でない、強制された欲望は、間違いなく愚かさや堕落に導くということである。
例えば、グルメ番組や食欲を煽って儲ける食品広告によって煽られる食欲、自己啓発ビジネスのバラ色の宣伝や勧誘、そして、ポルノなどで無理矢理に起こさせられる欲望である。
これらには注意し、一切、目を向けてはならない。
何の人為的な宣伝や勧誘もなしに、自然に起こった欲望によって、その満足を完全に自主的に目指し、そして、自主的に行動した時のみ、欲望は逞しいエネルギーになって、あなたは貴重な経験に導かれて大きく進歩する。
しかし、煽られた欲望に支配されてしまえば、あなたは、ゴキブリホイホイに喜んで入っていくゴキブリである。
食べる必要もない巨大なケーキやステーキを喜んで食べたり、電車の中や駅のホームなど、食べるべきでない場所で平気に食べる者は、言っては悪いが、やはりゴキブリホイホイの中のゴキブリなのである。
漫画家の石ノ森章太郎さんは、末期の癌で、医者が「生きているのが不思議」と言う状態で、しかも、抗癌剤の副作用で倦怠感に襲われ、意欲を失ってしまった中で、猛烈に原稿を書き続けた。
その活力はどこから出たのであろう?
それを知るには、その時書かれた作品を読むに限るので、私は、その作品、『サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD'S WAR』(小説)を読んだが、確かに恐るべき作品であると思う。
この作品の中の、009(島村丈)に覚醒した神秘の力を、私も獲得してしまったと思えた。
尚、一応言っておくと、この作品の原稿を書いたのは石ノ森章太郎さんであるが、小説作品に仕上げたのは息子さんの小野寺丈さんである。
原稿には、ほとんど解読不明な部分や、完結していない、あるいは、ほとんど書かれていない章も少なくはなかった。
例えば、タイトルだけが書かれた章があり、中身は小野寺さんがまるまる書いたというものもあった。
また、原稿全体が散在している状態で、どう組み合わせれば良いのかが分からず、しかも、原稿は膨大であったので、小野寺さんは原稿を前に、ほとんど絶望しかけたこともあったという。
石ノ森さんのような天才的なクリエイターには、アイディアが突発的に、また、頻繁に訪れるので、それが浮かんだ時に書きとめただけの、原稿でも何でもないものも沢山あったに違いない。
長きに渡る小野寺さんの労苦は想像し難いものであったと思う。
しかし、その甲斐あって、作品(全3巻)は本当に素晴らしいものになったと思う。
この作品は、面白いだけではなく、人の中に秘められた宇宙の精神の神秘を、心が開かれた程度に応じて教えてくれると思う。
文庫本と共に、Kindle本(電子書籍)も出ているが、私は以前、文庫本で読み、それは人にあげたので、再度、Kindle本で買い直した。
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そして、欲望が人を冒険に誘い、それによって経験を得て人は進歩することができる。
経験なくして本当に学ぶことはできないからだ。
しかし、欲望は人を愚かにし、むしろ進歩を妨げ、さらには破滅させることもある。
確実に言えることは、自主的でない、強制された欲望は、間違いなく愚かさや堕落に導くということである。
例えば、グルメ番組や食欲を煽って儲ける食品広告によって煽られる食欲、自己啓発ビジネスのバラ色の宣伝や勧誘、そして、ポルノなどで無理矢理に起こさせられる欲望である。
これらには注意し、一切、目を向けてはならない。
何の人為的な宣伝や勧誘もなしに、自然に起こった欲望によって、その満足を完全に自主的に目指し、そして、自主的に行動した時のみ、欲望は逞しいエネルギーになって、あなたは貴重な経験に導かれて大きく進歩する。
しかし、煽られた欲望に支配されてしまえば、あなたは、ゴキブリホイホイに喜んで入っていくゴキブリである。
食べる必要もない巨大なケーキやステーキを喜んで食べたり、電車の中や駅のホームなど、食べるべきでない場所で平気に食べる者は、言っては悪いが、やはりゴキブリホイホイの中のゴキブリなのである。
漫画家の石ノ森章太郎さんは、末期の癌で、医者が「生きているのが不思議」と言う状態で、しかも、抗癌剤の副作用で倦怠感に襲われ、意欲を失ってしまった中で、猛烈に原稿を書き続けた。
その活力はどこから出たのであろう?
それを知るには、その時書かれた作品を読むに限るので、私は、その作品、『サイボーグ009 完結編 2012 009 conclusion GOD'S WAR』(小説)を読んだが、確かに恐るべき作品であると思う。
この作品の中の、009(島村丈)に覚醒した神秘の力を、私も獲得してしまったと思えた。
尚、一応言っておくと、この作品の原稿を書いたのは石ノ森章太郎さんであるが、小説作品に仕上げたのは息子さんの小野寺丈さんである。
原稿には、ほとんど解読不明な部分や、完結していない、あるいは、ほとんど書かれていない章も少なくはなかった。
例えば、タイトルだけが書かれた章があり、中身は小野寺さんがまるまる書いたというものもあった。
また、原稿全体が散在している状態で、どう組み合わせれば良いのかが分からず、しかも、原稿は膨大であったので、小野寺さんは原稿を前に、ほとんど絶望しかけたこともあったという。
石ノ森さんのような天才的なクリエイターには、アイディアが突発的に、また、頻繁に訪れるので、それが浮かんだ時に書きとめただけの、原稿でも何でもないものも沢山あったに違いない。
長きに渡る小野寺さんの労苦は想像し難いものであったと思う。
しかし、その甲斐あって、作品(全3巻)は本当に素晴らしいものになったと思う。
この作品は、面白いだけではなく、人の中に秘められた宇宙の精神の神秘を、心が開かれた程度に応じて教えてくれると思う。
文庫本と共に、Kindle本(電子書籍)も出ているが、私は以前、文庫本で読み、それは人にあげたので、再度、Kindle本で買い直した。
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言い得て妙だなあと納得。
食品広告、ネット上のヌード写真、成功へ至る特別な方法、など、確かにゴキブリを引き寄せる餌です。
妄想を刺激し、欲望を煽り、無駄に太らせ、無駄に消耗させる、うまく出来た仕組みではあります。
残念ながら、思い当たるフシはとても多いですし、食欲と性欲への刺激は、巷に溢れていると思えます。
最近、再び音楽を聴くようになりました、ジャズや即興演奏ですが、商業的には受けないであろうジャンルです。
彼らの紡ぎだす音の粒を噛み締めていると、ゴキブリホイホイ的なシステムからの脱却を感じます。
一般的に好まれにくいのかも知れませんが、身を削って空間を震わせる、そういう音はやはり凄いです。
ゴキブリをしている場合じゃありませんね。