成功するためにはリクスを冒さないといけない。
サラリーマンであれば会社を辞めないといけない。
しかし、会社を辞めたら、食べられなくなり、妻子があるなら家庭は崩壊するかもしれず、ホームレスになって、コンビニから期限切れで廃棄される食料を狙うような身になる可能性も高い。
誰も成功の保証などしてくれない。
しかし、30代以上でサラリーマンをやっているなら、大事業家になれる可能性はほぼない。
だが、会社を辞めて成功した人が注目されるのは当然だが、実際は、失敗して後悔している人の方が圧倒的に多いのだ。

俳優だった丹波哲郎さんは、サラリーマン時代、全く仕事をせず、出勤と同時に遊びに出かけてと好き放題やっていたが、それで会社をクビになったおかげで俳優になれた。
しかし、丹波さんの真似をしたとしても、彼のような男前でないあなたは、ほとんどの場合、悲惨な目に遭うだけだろう。

普通、長く勤めた会社を辞めて別の会社に転職すると、給料は減り、勤め先の規模、ランクは下がる。
40代で年収1500万円だった人が、「大丈夫だ」とタカをくくって辞めたら、次の就職先は全く無く、やっとの思いで入れた小さな会社の年収は300万円にも全く満たず、しかも、小さな会社で必要とされるような仕事のスキルは全くないので、若い社員にも馬鹿にされ、半分以上は自分より若い幹部達には罵倒される辛い日々で、すぐに辞めることになり、いつかホームレスになって、冬の公園で寒さに震え、ボランティアの炊き出しの日を待ちわびる惨めな境遇となった。

私は、転職の度に収入はどんどん上がっていったが、そもそもが、会社とはいえない掃き溜めのような職場から始めただけの話だし、私がやったような、セールスマンやプログラマーというのは、会社が貧相なほど、ちっぽけなスキルなら身に付きやすいものである。
最初から大きな会社に入ると、その会社の中でなら有効な能力は身に付くが、そこを離れれば、ハイヒールが運動靴になろうとするようなもので、何の役にも立たない。
小さな会社で身に付くスキルは、言ってみれば、カジュアルでも、そこそこの程度のフォーマルな用途でも履ける靴のようなものだ。普通にはどんな場所にも履いていけるが、本格的なゴルフや厳粛なフォーマルでは使えない。
つまり、小さな会社でスキルを身につけても、なかなか独立起業するような力は付かないものだ。

こう考えると、会社をやめることには、何の得もないことが分かる。
しかし、成功するためには、それでも会社を辞め、リスクを積極的に背負うことで、誰も持たない力をつけなければならない。

さあ、では、あなたは会社を辞めるべきだろうか?
結論を言うと、どっちでも良い。
所詮は、自分の思うがままに辞めることも、続けることもできないのだ。
辞める運命であれば、どんなに辞めたくなくても、嫌でも辞めないといけないし、逆に、明日にでも辞めようと思っていても、辞める運命でなければ、そのまま何十年も勤めることになるのだ。
それは自分でどうすることもできない。
止める運命であれば辞めざるを得ないようになり、勤め続ける運命であれば、どんなに面白くなくても、そこで働き続けるしかない。
しかし、いかなる場合でも、必ず、運命の挑戦がやって来る。
それは、苦しい出来事、予期せぬ不幸な事件、辛い巡り会わせ等だ。
絶対に、平穏無事な日々が続いたりはしない。
だが、それがどんなに悪いものに思えても、それは、あなたを解放し、自由にするために起こるのだ。
「落ち着け」と言われても、とてもではないが、落ち着いてなどいられない出来事である場合も多い。
それならば慌てれば良いが、それでも、自分の心にははっきりと気付いていなければならない。
そのコツは、表情を穏かにすることだ。
遠くの的を狙う超一流の射手のように、真剣ではあっても、心が静まった人間の顔をするのだ。
そんな顔で、自分の心を的にして見つめるのだ。ただ見れば良い。
それは平和ではないかもしれない。危機と苦難の連続かもしれない。
だが、恐れずに、神秘の「不射の射」を繰り返すのだ。
それがイニシエーションなのだ。
それであなたは巨大な魔法の力を得て、動揺は去り、不安から解放されていくのだ。
尚、言っておくと、別に会社勤めでなくても、大きな会社の社長でも、あるいは、学生でも、さらには、ニートでも、その立場に合った運命の挑戦、イニシエーションのチャンスはあるので、同じようにやれば良い。
このことが、イメージでうまく表現されているのが、渋谷慶一郎さんが、初音ミクをモデルに制作した『イニシエーション』の映像だと思う。これは、現代芸術と言って差し支えないだろう(ブルーレイ付の限定版とDVD付の通常版の2種類がある)。
私は、ミクが好きなせいもあるのだが、あれを繰り返し見ているうちに、どんどん解放され、自由になっていった。芸術とは有り難いものであると思う。









↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ