天使に逢えたら誰もが感激するだろうか?
甚(はなは)だ疑問である。
「天使は何人分のプレゼントを用意しているのですか?」
「天使というからには、剛力彩芽さんより可愛いんでしょう?」
「男の天使って、凄いイケメンですよね?ね!?」
「今はFacebookチェックしてるので、出てくるのはちょっと待ってくれよ。後でちゃんと逢ってやるから」
一般の人では、だいたい、こんな感じではないかと思う。
例えば、電車の中で、天使が現れたとする。
乗客はみんな感動して恍惚となっているかと思って周囲を見ると・・・
50代の男性は、隣の人の迷惑も省みず、脚をおっぴろげてふんぞり返って寝ている。
30代の女性も、なにやら難しい顔で目を閉じて寝ているような様子をしている。
こっちの若い男性はスマートフォンの画面を目を皿のようにして見ながら、そこに指をせわしなく這わせている。
向こうの若い女性は、パンにパクつくのに夢中だ。
また、あっちの若い男性は、反り返るほど頭を上げて寝ている。
その中で、天使は極めて重要なことを言って去る。
そのことを教えてあげると、彼らは、
「それ、聞いてないと損なことだったの?」
「いいこと言ったの?だったら、誰かツイートしてくれてるわよね?拡散してないなら、面白くなかったってことじゃないの?」
「登場曲、決めといてくれよな」
「そんな大事なこと言うなら、最初に『大事なことを言うから注目!』って言えよな」
「電車は上司が来ない場所なんだから起きてないよ」
と言うのだろう。
天使はいつ出現するか分からない。
イエスは言っている。
「いつも目を覚ましていなさい。天の御使いがいつ来てもいいように」
オーソン・ウェルズが24歳の時に制作し、脚本を書き監督と主演を務めた傑作映画『市民ケーン』の中で、ある老人がこんなことを言う。
「私が学生だったある日、白いパラソルを持った少女を見たんだ。一瞬のことだ。ところが、別に何でもないそのことを、どういうわけか忘れずに今も憶えているのだよ」
老人の表面的な意識には自覚はないが、その出来事は彼にとって非常に重要なことだった。
その時、彼の精神は目覚めていて、その重大さに気付いていたのだ。
それは、天使の出現の瞬間と言って良い。
彼はそれに気付いたが、それは、彼が、いつも眠らずに目覚めていたからだ。
その時、何かが彼に決定的で重大な影響を与えた。そうでなければ、彼の人生は全く異なるものに変わっていたし、それは、彼の死や、それからのことにすら特別な変化をもたらしたのだ。
そして、重要なことは、我々だって天使に逢っているってことだ。
だが、イエスの忠告も虚しく、我々は眠りこけ、それに気付かずに過ぎてしまった。
眠ってはいけない。睡眠中でも目覚めていることだ。
心が欲望に満ちていると、眠っている時も欲がその者を覆う。
心が清らかだと、眠りは精神を害わない。そんな精神は天使を認め、受け入れることができる。
イエスは「祈っていなさい」と言った。
それは、願うことでも、何かの言葉を繰り返すことでもない。
意識を機敏にしていなさいということだ。
眠らずに、気付いていなさいと命じたのだ。
周囲の出来事だって、それを認識するのは心だ。
だから、自分の心に油断なく、敏感に気付いていなければならない。
そうすれば、天使に出逢えるだろう。
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甚(はなは)だ疑問である。
「天使は何人分のプレゼントを用意しているのですか?」
「天使というからには、剛力彩芽さんより可愛いんでしょう?」
「男の天使って、凄いイケメンですよね?ね!?」
「今はFacebookチェックしてるので、出てくるのはちょっと待ってくれよ。後でちゃんと逢ってやるから」
一般の人では、だいたい、こんな感じではないかと思う。
例えば、電車の中で、天使が現れたとする。
乗客はみんな感動して恍惚となっているかと思って周囲を見ると・・・
50代の男性は、隣の人の迷惑も省みず、脚をおっぴろげてふんぞり返って寝ている。
30代の女性も、なにやら難しい顔で目を閉じて寝ているような様子をしている。
こっちの若い男性はスマートフォンの画面を目を皿のようにして見ながら、そこに指をせわしなく這わせている。
向こうの若い女性は、パンにパクつくのに夢中だ。
また、あっちの若い男性は、反り返るほど頭を上げて寝ている。
その中で、天使は極めて重要なことを言って去る。
そのことを教えてあげると、彼らは、
「それ、聞いてないと損なことだったの?」
「いいこと言ったの?だったら、誰かツイートしてくれてるわよね?拡散してないなら、面白くなかったってことじゃないの?」
「登場曲、決めといてくれよな」
「そんな大事なこと言うなら、最初に『大事なことを言うから注目!』って言えよな」
「電車は上司が来ない場所なんだから起きてないよ」
と言うのだろう。
天使はいつ出現するか分からない。
イエスは言っている。
「いつも目を覚ましていなさい。天の御使いがいつ来てもいいように」
オーソン・ウェルズが24歳の時に制作し、脚本を書き監督と主演を務めた傑作映画『市民ケーン』の中で、ある老人がこんなことを言う。
「私が学生だったある日、白いパラソルを持った少女を見たんだ。一瞬のことだ。ところが、別に何でもないそのことを、どういうわけか忘れずに今も憶えているのだよ」
老人の表面的な意識には自覚はないが、その出来事は彼にとって非常に重要なことだった。
その時、彼の精神は目覚めていて、その重大さに気付いていたのだ。
それは、天使の出現の瞬間と言って良い。
彼はそれに気付いたが、それは、彼が、いつも眠らずに目覚めていたからだ。
その時、何かが彼に決定的で重大な影響を与えた。そうでなければ、彼の人生は全く異なるものに変わっていたし、それは、彼の死や、それからのことにすら特別な変化をもたらしたのだ。
そして、重要なことは、我々だって天使に逢っているってことだ。
だが、イエスの忠告も虚しく、我々は眠りこけ、それに気付かずに過ぎてしまった。
眠ってはいけない。睡眠中でも目覚めていることだ。
心が欲望に満ちていると、眠っている時も欲がその者を覆う。
心が清らかだと、眠りは精神を害わない。そんな精神は天使を認め、受け入れることができる。
イエスは「祈っていなさい」と言った。
それは、願うことでも、何かの言葉を繰り返すことでもない。
意識を機敏にしていなさいということだ。
眠らずに、気付いていなさいと命じたのだ。
周囲の出来事だって、それを認識するのは心だ。
だから、自分の心に油断なく、敏感に気付いていなければならない。
そうすれば、天使に出逢えるだろう。
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重松さんの青い鳥が紹介されているので、メーテルリンクの青い鳥との間違い?一瞬そう思いましたが、ああ、これでいい筈だと思い直しました。
>眠ってはいけない。睡眠中でも目覚めていることだ。
先日、夢での話しですが、自分がなぜ吃音者として生きてきたのか?ということへの、ひとつの答えがありました。
自分のことで恐縮ですが、学校や組織、友人関係など、どこにも参加しながらも、今ひとつ違和感が拭えずにいたものでした。しかし、逆に言えば、どこにも溺れることをせず、染まることを拒否してきたとも言えます。寂しい感じはあったのですが。
吃音のせいで、組織へ馴染めない違和感や、疎外感は、強くあったと思います、うまく立ちまわることもなかったし。(学校でも組織でも、上層部の方に妙に気に入られるというのは、何故か多かったのですが。)
組織、場所に、溺れちゃいけない、安心したらまずい、というのはあると思います。まとまりがなくてごめんなさい、記事と大いに関連のあるコメントのつもりです。