難題を抱えた科学者が、すっかり行き詰って図表の前で頭を抱えていた。
そこに、子供が一人やって来て、その図表を興味深そうに眺めていた。
そして、不意に子供は、「ここはおかしい。こうでないといけない」と言う。
科学者は苦笑するが、すぐに、はっとして図表を見直す。実に、その子供の言った通りだった。
それをきっかけに、科学者は短期間で問題を解決する。
その子供は、ごく普通の子供で、天才でも何でもなく、また、この科学者の研究に関する一切の基礎知識のようなものは持っていなかった。
このような話は、稀であるが、実際にある。
かといって、ただの子供に研究の手伝いをさせようとしても、ほとんどの場合、うまくはいかない。
まず、それに子供が興味を持ち、そして、特別な感情の流れを作らなければならない。
簡単に言えば、動機と言って良い。
動機を作ることができれば、子供が天才を発揮することは、実際は珍しくはない。
そして、それは別に子供に限らない。
趣味で音楽をやっていたに過ぎないフランスの技術軍人が、ある夜、特別な動機を起こし、一夜で『ラ・マルセイエーズ』を作詞作曲した。名曲の誉れ高い現在のフランス国歌である。そして、これ以外に、彼の曲は残っておらず、彼が天才であったのは、その一夜だけであったのだろう。

未来の人類は、全ての人が、常時、上のような天才であるのかもしれない。
他の進歩した惑星の住人は、既にそのようになっているのかもしれない。
いや、太古の昔においては、我々地球人もそうであったのかもしれないのだ。
『旧約聖書』や『古事記』、中国の『易経』等は、そのような時代の人が書いたものを、原書のままか、あるいは、長い時の流れの中で、いくらかの部分は、複製の際に齟齬が発生したり、意図的に改竄されたかはともかく、現代に伝わっているものなのである。このようなものは、現代の学者や作家の書けるものではない。

1万年以上前に日本列島に住んでいたというカタカムナ人の残したカタカムナ文献を、天才的な物理学者・電気技術者であった楢崎皐月(ならさきさつき)が長年月をかけて解読したようだ。天才であった彼には、カタカムナ文献の価値が直感的に理解できたので、その解読に生涯をかけ、超人的な努力をしたのだろう。その成果は、現在、特に農業分野で発揮されているようである。
また、楢崎は、カタカムナの研究を元に『古事記』の新解釈も行ったようである。
ただ、我々も、古事記原文を無心に読めば、そこに秘められた驚くべき秘密を知ることができる。
無論、古事記だけではない。
五井昌久さんが『老子講義』で解説した『老子』は、まことに素晴らしいもので、五井さんは漢文学者ではないが、老子そのものが語っているのと全く同じと言って差し支えない。それは、老子をそれなりに熱心に読んだ人なら誰でも分かる。五井さんという人は、常時、天才の状態であったのだろう。

「カタカムナ」という言葉は面白い。
子供が興味を持ってこの言葉を見れば、うまく説明できるかどうかはともかく、きっと、「分かってしまう」。この一言だけで。
こんな具合である。
本当の世界のことを、人類は、エデンとか楽園とか、タカアマハラと言ってきた。
それは、カム(神、上)の世界である。
ところで、もう片方の世界が存在し、それが我々の肉体のある物質世界である。この物質世界は、神の世界の片方であるに過ぎず、これがカタカムナのカタである。
タカアマハラは、高天原で、天(アマ)より高い原である。
地上は天に含まれるけれど、天そのものは、やはり物質世界なのだ。
カム(神、上)の世界は、もっと上なのだ。場所的に高いというのではなく、もっと別の意味でだ。
カムの世界の主(カムナ。神の名)は、アメ(天)と地の世界の主である人の中のアマナ(天の名)と共同で世界を創造している。
宇宙の理とは、だいたい、このようなものであると考えられる。
五井昌久さんという人は、常時、カムの世界と交信できたのだろう。
ただ、五井さんは、『老子』の読み下し文を無心で読めば誰でも分かるといったことも述べておられた。
無論、老子だけでなく、我々も、『古事記』を無心に読めば(できれば書き下し文)、やはり、カムの世界に通じる直感を発達させることができると思う。
そしてまた、私がこのブログでいつも述べている通り、「ア」という言葉を常に自分に言ったり、「吾(ア)は誰か?」と自分に問うたり、神の名を絶えず心で繰り返せば、いずれはそうなると思う。また、五井さんが提唱した「世界平和の祈り」は、そのためにも素晴らしい力を発揮するものと思う。
尚、個人的にだが、足立育朗さんの『波動の法則』には、カムのことが詳細に説明されていると思う。これは、足立さんが高度な宇宙生命体とテレパシーのような方法で交信して得た知識で、カムと足立さんの言うEHKOが近いもののように思われる。









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