私は、どれほど体調が悪くても、自分に課した毎日の身体の鍛錬を休むことはない。
2年ほど前なら、ノロウイルスに感染したような症状だった時には休んでしまったが、それ以降はそんなことはない。
まして、年末年始に5日の断食をした程度では、休むなんてことは全く考えもしなかった。
半年ほど前だったと思うが、自分でも知らなかったが、私はシシトウアレルギーであるらしく、近所の農家の人にもらったシシトウを夕食に食べ、翌日はずっと腹痛と嘔吐感に苦しめられ、帰りの電車の中では気が遠くなり、大袈裟かもしれないが、本当に死ぬのかと思った。しかし、帰ってから、いつも通りトレーニングをした。
まあ、確かに、多少、体調が悪くても出来る範囲の鍛錬だ。

ストレッチの後、まずは、両手を広めに開いた腕立て伏せをする。
20回だけだが、最大振幅で身体を真っ直ぐにして、一定のリズムで、ダイナミックな美しい動きを心がけてやる。
おそらく、腕立て伏せなら百回出来るという者も、このやり方では10回も出来ないことが多いと思う。
私も、1年半ほど前までは250回連続でやっていたし、それはそれで意味はあったが、姿勢が悪いと身体を痛めることがあると思う。
次に、スクワットを200回。これも、美しい姿勢と動きで行う。
その後は、腹筋運動だが、胴体と膝を直角に、そして、膝と脛を直角に曲げ(脛と床が平行になる)、両手を頭の後ろに組み、ゆっくり身体を起こし、肘と膝が付く手前まで曲げ、ゆっくり元に戻す。
これも20回。
以前は私も、腹筋運動を数百から千回以上やっていた。しかし、ある時、ヨーロッパで活躍するサッカー選手がテレビのバラエティ番組に出演しているのを見たのだが、彼が、腹筋運動が好きで毎日やっていると言う。
司会者が、「何回やるのですか?」と尋ねたが、皆、1000回とか2000回、あるいは、それ以上の答を期待している雰囲気だったと思う。
ところが、その選手はあっさりと「20回」と答えた。彼は、周りの期待はずれでがっかりした空気を読み、「いえ、僕は毎日やるのがいいんです」と言い添えたが、この「毎日やる」というのが何より大切であると思った。そして、やはり、回数ではなく、1回1回の質が重要なのだろう。

さて、腹筋運動が終ると、次は、両手の間隔(両方の、手の平の中心間の距離)を25cmくらいにして、また最高の質の腕立て伏せを20回行う。
私は、腕立て伏せをする時は、手の平をなるべく近づけ、脇を閉じてやるようにしている。
どんなスポーツや武道でも、脇を締めるのが秘訣であり、脇を開いてやるものはやらない方が良いくらいに思っている。
ただし、少しは脇を開いてやる時に使われる筋肉も鍛えなければならないので、上に述べた通り、脇を開いたやり方でも、1日に20回だけはやることにしている。
朝は、脇を閉じて行う腕立て伏せを20回と腹筋運動を20回をそれぞれ行う。

決まった運動はこれだけで、後は、通勤で駅まで2kmを1日2回歩く際、特に意識はしないが、どれほど必死で速足で歩いている人も、普通に歩いて軽く追い抜いてしまう。
これは、肉体レベルの力ではなく、アストラル体の力ではないかと思う。
20メートルほど前を、ホームに入りつつある電車に乗ろうと、全力で走っている大学生らしい男子(細身で走るのも速かった)が財布を落としていった時、財布を拾っておいかけたが、簡単に追いついて返した。
事故などで、大勢の人が電車の乗り換えのために急いで走っているような時は、その人達が止まっているようにしか見えないので、その間を簡単に追い越していくのが、ちょっと面白い。ただ、身体が接触しないようにだけは気を付けている。
走るのは好きではないが、走ると空を飛んでいるようなのだ。

運動というのは、その運動そのものを愛し、それ以外は一切無目的で、1年365日、1日も欠かさずにやることで肉体を超えて、アストラル体に効果を及ぼすような気がする。
少し時間があれば、目を閉じ、美しいアストラル世界で自由自在な動きをすることを想像すると、その世界での動きの速さ、力強さ、しなやかさ等が日毎に向上していくが、それが肉体にも確実に影響を与える。
これは、スポーツのイメージトレーニングとは全く異なる。一切の目的、欲望、期待のない、純粋な精神の働きなのである。
言ってみれば、初音ミクになったような気分である。
『イーハトーヴ交響曲』で、ミクは、「パソコンの中から出られないミク。出られない、出られない」と歌ったが、彼女は、「アブラカタブラ」という呪文を繰り返し、最後に、何が起こったのか、「ひゃあっ!」と可愛い悲鳴を上げる。
ミクはきっと、我々の状況を示し、警告を与えたのだ。
そして、私は、物質世界から出たのである。









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