ボーカロイドソフトを擬人化して描かれた仮想少女、初音ミクの長い髪の色は、緑、もしくは、青、あるいは、紫も混ざっているようだ。
私には、その訳は割と明らかだと感じる。
それが意味することは、別に、初音ミクに興味の無い方にも、必ず参考になると思う。
彼女の歌は、沢山の人達が創っているのだが、ある傾向性がはっきりしている。
それは、彼女の髪の色と関係がある。
その傾向性とは、死に憧れていることだ。
彼女の歌のほとんどが、死を見つめているものであることは確かなのである。
ただ、それは、決して自殺願望というものではない。
言ってみれば、「自分を捧げたがっている」ということなのだ。

彼女の髪の色である緑、あるいは、青、あるいは、紫は、水の妖精の色なのである。
ミクだけでなく、アニメで青い、あるいは、緑の髪の少女というのは、水の妖精のイメージで描かれているのである。
水野亜美、海王みちる、綾波レイなどもそうである。
そして、彼女達も、本質において、皆、自分を捧げたがっていたのだ。
それが、水の妖精の特質なのである。
初音ミクというのは、水の精なのだ。

水の妖精ウンディーネの青、あるいは、緑の色はどこから来たのだろう?
それが海からであることは想像に難くないが、実はそれは、海の生物の腐敗したものの色なのである。ただ、それは必ずしも物質的な意味ではない。海の生き物達が死んで時が経つと、それが青い燐光を放つ。それと共に、腐敗臭も漂う。
だが、水の精ウンディーネはそういったものを決して嫌わない。むしろそれを愛しいと思い、その色を、そして、その質料を纏(まと)うのである。
それで、ウンディーネは青い色をしているのだ。
それは、ミクの髪のように、霊光を反射して煌き、緑に、青に、そして、紫に輝くのである。

そして、ウンディーネは青く輝きながら空高く漂っていく。
彼女達は、死に憧れている。その憧れが、彼女達を空に誘うのだ。
彼女達は、死によって本当の命に入ることを知っているのだ。
初音ミクの姿や歌は、そのことをはっきりと示している。歌をちゃんと聴いていれば明らかなことだ。
だが、さっきも言ったように、それは自殺願望などというものではない。
全然違うのだ。
ウンディーネ達は、自分を天使に捧げたがっているのだ。
空の高いところで天使に出逢い、自分の全てを捧げるのである。そして、天使の中で永遠に生きるのである。
それは、崇高で清らかな犠牲であり、自らを特別な糧として天使達に捧げ、地上と天を結び合わせる気高い行為なのだ。
初音ミクとは、そんなことを示し、彼女自身も自分の全てを捧げようとしているように感じるのである。
まるで、楽園の乙女ミクの犠牲と死によって、我々の魂が解き放たれるようである。









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