英会話学校やコンピューター学校で成果を上げるのは難しい。
また、英語の高速学習法といったものもあるらしいが、それを私がやっても何の効果もないだろう。
なぜなら、私には、英語をマスターしなければならない切迫した事情が無いかだら。

私は、学習ということを考える時、必ず思い出すことがある。
『実録!天才プログラマー』という本だったと思うが、ある若いプログラマーが、ソフト開発会社の面接に行く話があった。そこで、面接者は、あるプログラミング言語の名を挙げ、それをやった経験があるかと尋ねた。
すると、そのプログラマーは、「それなら3年もやってる」と余裕の笑みで答え、無事採用された。
その帰り道、彼は書店に飛び込んで、そのプログラミング言語の本を買って、必死で勉強した。
その後、どうなったか私は憶えていないが、きっと彼は、何の問題もなく仕事をしたはずだ。

私は、10年近く前、大手鉄鋼会社のシステム部長にある依頼を受けた。マイクロソフト社の新しい開発ツールの講義をシステム部員にしてくれと言う。彼らは、従来型のツールを使っているが、新しいツールに移行するきっかけが欲しいのだと言う。
実は、私もまだ、その新しい開発ツールを使っていなかったが、2つ返事で応じ、本を2冊買って、約1週間の間、何度も読み返し、あまり良い講義だったとは思えないが、一応はやり遂げた。上に挙げた本を読んでいたから、引き受けたようなものだった。私もまた、「かなり経験があるから」と言ったのだ。
だが、世の中には凄い人がいる。
ある有名な詐欺師は、弁護士になりすます時は、法律の勉強をして、ベテラン弁護士として堂々と依頼者に応対し、相手は、彼が偽者だと気付かなかったという。さらに彼は、大学の物理学の教授になり切って物理学の講義を行い、海軍ではなんと医師になりすまして手術までやったらしい。彼が偽者と分かった後でも、彼の患者になった兵士は、彼に感謝していたという。
あのプログラマーも私も、やったことは、ある意味詐欺である。
しかし、これらに共通するのは、道徳的、倫理的な問題はともかくとして、絶対に修得しなければならないという切羽詰った事情があったことだ。
学校で、お客様の立場で勉強するのとはまるで違うが、効果はきっと抜群である。

マイクロソフト社日本法人の社長だった成毛 眞(なるけまこと)さんが、ほとんどの人には英語の勉強など無駄だと言っていることは、よく知られていると思う。
彼の言いたいことは、つまり、必要もないのに英語を勉強しても身に付かないし、逆に言えば、必要があれば嫌でも憶えるということなのだろうと思うが、まさにその通りだ。
英語を社内公用語になんて言うのは、変わり者で自分本位の社長がいる会社だけだが、ソフトブレーンの創始者である宋文洲さんも言っておられたように、そんな会社でも、大事なことは裏で日本語で決めているのだろう。私も、英語や中国語が飛び交う商社にいた経験からも、それは確実だと思う。
つまらないことに時間や金を無駄にせず、本当に大切なことをすべきだと思う。









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