顎をよく使う、つまり、堅いものをよく噛んで食べると脳に良い刺激を与えて、頭の働きを良くするという話があるが、私はそんなことはごく自然にやればいいと思っている。
少食な上、堅いものを食べないが頭の良い人はいくらでもいる。むしろ、そのような人の方が、よく噛むが大食の人より、一般的に頭脳の働きが良いかもしれない。
特別な例ではあるが、スティーブン・ホーキング博士は、食事はほぼ全て流動食で、何十年もほとんど顎を動かしていないが、その天才的な頭脳は全く衰えない。

顎をよく使うことの意義は、食物を口の中でなるべく細かく砕くことにより、胃腸が消化を楽に出来ることで、それは確かに身体に良いだろうし、結果として、節約された消化のためのエネルギーが頭脳に回るかもしれない。しかし、もっと良いのは、食べる量を少なくし、余分な栄養を取らないことだ。

私は、むしろ、顎の力を抜き、リラックスした時によく頭が働くように思う。顎に力を入れると、緊張してむしろ考え難いと感じる。一般に、顎を使うと頭が冴えるというのは、単に、眠気が醒める程度の意味ではないかと思う。
私が堅いものを食べるのは、アーモンドやクルミのようなナッツくらいだが、実際はそれほどには堅くはないのと、食べる量が知れているので、さほど顎は使わない。
また、世界には、轢いた(粉にした)トウモロコシしか食べないという民族もいるが、健康で長寿だし、知的な問題も無いだろうと思う。

歯が丈夫で、堅いものでも食べられるという、そのこと自体は良いことかもしれない。
しかし、そのために大食になっては仕方がないが、顎の筋肉がよく発達した人には、大食の人が多いように思う。
歯ごたえのある食物を好むという人がいると思う。それは多くの場合、肉類ではないだろうか?野菜や果物は一般的に柔らかい。牛の反芻を見て、草食動物はよく噛んで食べていると思っている人も多いかもしれないが、反芻する動物はほんの一部で、しかも、その目的は食べた植物の消化ではなく、微生物の吸収である。
肉食、大食が身体に悪いことは、このブログの大きなテーマの1つで、よく書いているのでここで繰り返さない。下記に、このブログ内のいくつかリンクを用意したので、ご参照いただければ嬉しい。
私は、もう3年も、歯ごたえのあるものを食べたことが無いが、何か問題があるとは思えない。

若さと健康の秘訣は腐らない食物
私が肉食をやめて丁度3年が経過
肉食について

堅いものを食べる時には、よく噛んでたべるのは良いことかもしれない。
しかし、ごく自然の感覚でやれば良い。「百回は噛め」などという人もいるが、私なら絶対にやらない。それよりも、最初からよくこなれた柔らかいものを少量食べているが、常に書いている通り、私は健康で強健そのものである。また、多少堅いものでも、少食であれば、健康な人では、消化に問題はないと思う。

顎をよく使えば、健康で頭脳にも良いというのは、別に嘘だと言うつもりはないが、さほど強調することでもないと思う。生まれてからこの方、顎をあまり使っていないと感じられる、細い顎の人で賢く健康な人もいれば、逆に、がっしりとした顎のも持ち主で不健康な人もいる。
私でも、ホーキング博士よりはよく噛んでいるだろうが、まさか私の方がホーキング博士より賢いはずがない。
本当に大切なのは、よく噛むことではなく、食を慎み、満腹するまで食べて自分を甘やかさないことである。
それに、少食であれば、自然によく噛んで大事に食べると思う。







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