近年、膨大な資産を有した2人のインドの聖者が亡くなっている。1人は、今年4月に亡くなったサイババ(サティヤ・サイ・ババ)で、もう1人は2008年に亡くなったマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーだ。
サイババは数千億円という資産があり、高価な宝石を多数所有していたというニュースを見たことがある。それを知っても、彼に心酔していた者達の崇拝の気持ちは変わらないというのが人間なのだろう。
マハリシは、彼の個人資産であるかどうかは知らないが、大学はじめ多くの壮大な施設を創り、いつも豪華絢爛な雰囲気の中にあったと思う。そもそも、彼が普及させたTM(超越瞑想)は、ビジネスとして最高の成功モデルだ。TMの日本での普及に当たっては、経営コンサルティング大手の船井総研にマーケティングの依頼があったことを、当時船井総研社長であった船井幸雄氏の著書で読んだことがある。まず、ビジネスありきだったのだ。

実は私も、TM(超越瞑想)を習得したことがある。最初に言っておくと、TMを薦める気も、取り組むのを止める気もない。TMをやるかどうかは純粋に個人の選択である。
ただ、井深大氏、稲盛和夫氏、アントニオ猪木氏、前田日明氏、世界的には、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、デビッド・リンチ、クリント・イーストウッドらが、熱心に勧めるのを見ることもあるかもしれないが、それには影響されないで欲しいのだ。
TMでは、純粋意識(超越意識)を体験できることが大きなポイントである。純粋意識の中から活動を起こすと説明を受けたのであるが、それが本当なら、本当に彼ら(TM側)の言う通り無敵である。
ところで、TM教師からは、純粋意識の経験を話さないことが求められる。その理由は、純粋意識についての先入観を他人に与えないためという理由だ。これに関して私が説明すると、先入観も何も、純粋意識の体験を言葉で語ることは、いかなる文章の達人でも不可能だ。なぜなら、それは思考や言葉を超えているからだ。だから、先入観を持たせないというよりは、言葉で言う限りは、全部嘘だからである。言葉で言う者がいるとすれば、それは純粋意識というものを勘違いしているのである。そのあたり、たまたま私が当たった教師だけかもしれないが、TM教師の説明は適切でなかった。
ちなみに、私は2年は指示通り熱心にTMに取り組んだが、純粋意識の経験は無かった。
そして、もう1つ。TMはどんどん高額化しており、現在では、そう気楽に取り組める料金ではない。しかし、もし、そんなに良いものなら、無料で教えるべきと思う。そして、実際には、おそらく無料で教えられるのである。これに関しては、詳しく言わないが、個人的には、教わるまでも無かったことを確認してしまった。1万年先の世界を予想できると言っていたマハリシも、数十年前に現在のネット社会を予見できなかったのだろう。
ただ、TM側が主張する通り、先入観を他人に与えないために純粋意識の経験を話さないというのと同様、超有名人がいかに肯定的に語っても、それで先入観を持たないで欲しい。実際、彼らの話は、あなたには何の関係もないものばかりである。
マハリシの著書には、世界中の宗教はTMを導入すべきだと書かれている。そして、TMを導入したからといって、それぞれの宗教の権威を貶めることはないと述べられている。しかし、これはあまりに荒唐無稽な主張である。宗教の本質とは神に至る道を説くのであり、TMでいう純粋意識への到達と同じである。つまり、宗教の最も重要な部分をTMでやれと言っているに等しいと私は思う。なら、TMは、全ての宗教の教えや行為(修行、勤め)を超えていると言っていることになるのだ。そうであれば、マハリシは堂々と、TMはあらゆる宗教を超えていると主張すべきであったが、それはビジネスモデルから言って不具合なのだろう。だから、あのような言い訳めいた述べ方をしたのだと思う。

ところで、神というものを定義できるだろうか?
もちろん、神は人の思考を超えたものであり、そのようなことは決して出来ない。
そう言っておいて何だが、私は神の定義を持っている。ただし、全知万能であるといった属性を述べるものではない。例えば、人間の定義は「話してものを食べる」では無いようなものだ。
私は、自分の神の定義が、実に適切で優れていることに驚いている。思考を超えて神を感じることが出来る。
私の神の定義は、もちろん、比喩(たとえ)である。思考が及ばないことでも、その影響を捉えることで喩えにすることが出来るのだ。もちろん、完璧ではない。しかし、言葉自体ではなく、その言葉が精神に与える影響と対象(神)からの影響の共鳴により、知り得ないはずのことを感じることはできる。魔法とは、そのような技術であるのだ。
私の神の定義をあなたに話すことは、個人的には全く躊躇は無いと同時に、あなたにとって全く意味もない。いや、あなたに先入観を与えるなら、あなたにとって害になるだけだ。
それは、いかなる有名人、世界的大スターからのものであっても、全く同じである。
神とは、真の私とは・・・それは、あなた自身で見つけるべきものである。







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