ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

2022年10月

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

我々も「退けサタン!」と言おう

精神的レベルの高さは、引き寄せの能力に現れると確信している。
とはいえ、魔法使いアニメのように、「えい!」と魔法を使えば何でも実現するというのではない。
いや、本当は実現するのであるが、人間にはエゴ(自我)があり、エゴは無駄な思考をする性質があるので、そんなエゴが考える望みがいちいち叶っていたら大変である。
だから、エゴを何とかしないうちは、精神レベルは低く、引き寄せも出来ない。
エゴについては、ラマナ・マハルシは完全に滅ぼせと言うが、偉大な聖者の言葉ながら、それは不可能と思える。
イエスは、「わが後方(しりえ)に退けサタン」と言ったが、このサタンがエゴのことである。即ち、エゴはただ退けば良いのである。

アファーメーション(肯定的確言)は、エゴを大人しくさせる技術で、技術であるからには、良いやり方、悪いやり方がある。
昔は、「私は金持ちだ」というアファーメーションは悪く、「私は金持ちになりつつある」と言わなければならないとよく言われたが、「私は金持ちになりつつある」でも、あまり良くない。
「私は金持ちだ」に対し、エゴが「そんなことないだろう?」と反発するなら、「金持ちになりつつある」にだってやはり「そんなわけない。現状を見ろ。以前と比べて全然良くなっていない」と反発してくる。
そこで今は、「なぜか分からないが、お金がどんどん入って来る」とすれば、最初から「なぜか分からないが」と言っているので、これには、エゴも反発出来ないという、うまいやり方がある。
だが、実は、「お金がある」という軽いものの方が、エゴは弱く抵抗し、やがて抵抗しなくなる。
後は、やり易さの問題である。

精神レベルを引き上げ、恒久的に引き寄せが出来るようになったり、望まずとも幸運に恵まれるためには、エゴを変質させてしまうに限る。
ラマナ・マハルシが言うように、エゴを消滅させるのではなく、性質を変えるのであるが、ここらは(どちらが正しいかは)こだわらい方が良いかもしれない。
いずれにしろ、思考を消す、想念を消すことを目指すのであり、それは、頭の中のお喋り、独り言を消すということだ。
エゴを消すというより、エゴを不活性にするようなものかもしれない。
矢追純一さんのように、「僕は頭が悪いから、考えることを放棄した」と素直に思うことが出来れば、実は、それで完成である。
ただ、エゴが強く、「私は賢い」「私は普通の人と違う」「俺は特別だ」「偉大なり私」と思っている人には難しく、実は、大半の人がそうである。
そこで、私が普段からお薦めしているのが、今を意識する「今今メソッド(今メソッド、中今メソッド)」だ。
今今メソッドは、単に、今を意識するだけで、出来る者は子供でも出来る。
しかし、なかなかうまく出来ない者もいるかもしれない。
どうしてもやり方が分からないなら、「今、今、今、・・・」と唱え続けても良い。
私も、誰に教えられたわけでもないが、子供の時から、何かを見つめながら「今、見ている」と思い続けたら(1分程度と思う)、世界が一変し、「世界って実はこんなものだったのだ」と分かったものだった。
ところで、腕振り運動をする時、「今、腕振り運動をしている」と思いながらやれば、かなりうまく、今を意識出来る。
腕振り運動を、数多く、長期間続けている者の願いが叶い易いのには、そんな理由がある。
やり方は、他にもいろいろあるが、自分がやり易いものをやれば良い。
夕方の記事では、呼吸を使う方法をまとめようと思う。








今を意識する方法をさらに考える

私はかなり前に、インドのヨギ(ヨガ行者)であるパラマハンサ・ヨガナンダの本で読んだ覚えがあるが、あるヨギは、1日8時間の瞑想を何年も欠かさず続けて、ついに解脱(悟りを開くことと思う)を果たした。
こんな話を聞くと、肯定的に捉える人の多くは、「よく頑張った」とか「困難なことをやり遂げた」「素晴らしい忍耐、努力」「尊敬します」みたいなことを言う人が多いと思うが、本人は、好きで楽しくやっていただけだ。
ゲーム中毒がゲームをやるのと同じで、ただ、やることがゲームではなく瞑想だったというだけの話だ。
よって、少しも困難ではなく、忍耐も努力もしておらず、本人にしてみれば尊敬される理由なんて何もないだろう。

まあ、このヨギも、最初のうちは、それほどでもなかったかもしれないが、やがて面白くなったから続けたのだ。
野球の大バッターが、暇があればバットを振っているのも同じで、単に、楽しいからやっているのだ。
メジャーリーグの歴史でも屈指のバッターだったテッド・ウィリアムズも、子供の時から、起きている時間全部でバットを振りたがり、夜も、両親がベッドに押し込まないとやめなかった。子供が、面白くもないことを無理にやるはずがない。やはり、楽しくて仕方がなかったからやったのだ。

本当か嘘かは分からないが、脳科学者の茂木健一郎博士が言っているのを動画で見たことがあるが、ビル・ゲイツは高校時代、プログラミングが好きで熱心にやっていたが、それを見た高校の教師が「お前はそれだけやっていろ。他のことはしなくても卒業させてやるから」と言い、ゲイツは好きなだけプログラミングに没頭出来たらしい。

引き寄せでも、例えば、「神様の奇跡が起こる」と唱えるメソッド(手法)を毎日長時間やるために、根性や克己心が必要なら、果たして効果があるか疑わしい。
このアファーメーション(あるいは呪文)を1日中唱え、1憶円を2回当てたホームレスの男も、やっぱり、これを行うことは辛くはなく、むしろ、楽しくやっていたはずなのだ。
そもそも、そうでなければ続かない。
彼は、ホームレスだったのだから、働くことは嫌いで向いてなかったかもしれないが、アファーメーションは向いていたのだ。

我々も、引き寄せを行うなら、上に上げたヨギやテッド・ウィリアムズやホームレスの男のようであることが望ましいが、それほどではなくても、1日2~3時間は、楽々と行えるメソッドに取り組むことが必要と思う。
もちろん、なかなか時間が取れなくて思うように出来ないのは、ゲーム好きのゲームも同じだろうが、「忙しかったから」と言い訳するようでは、引き寄せは出来ないかもしれない。

それで、最も楽しいメソッドは何かと考えたら、もちろん人にもよるが、私なら、「今を意識する」ことだと思う。
これは、スピリチュアル界隈では「今今メソッド」と呼ばれ、あるいは、「今メソッド」と言う者もおり、私は「中今メソッド」と呼ぶこともある。
いずれににろ、人気のあるメソッドだ。
インドの聖者ニサルガダッタ・マハラジは、「常に存在の感覚にしがみつけ」と言ったと本に書かれているが、これは訳(英訳か、そこからの和訳)が拙いのか、あるいは、マハラジの表現が適切でなかったのだと思う。
これも、「今を意識する」ということなのだと思う。
私は、この「今を意識する」を、うまく表現出来ないか考えているが、そのうち、良い言葉が閃くだろう。
とにかく、暫定的に言えば、今感じている、あるいは、今行っている1つのこと以外に意識を向けないことだ。
『バガヴァッド・ギーター』でクリシュナ神が、
「亀が手足を甲羅の中に引き込むように、感覚を外界に向けず、内面に向けろ」
と言ったが、これも、正しくは、
「1つに向けた感覚以外は全て引き上げろ。その1つの感覚も、五感から心に移せ」
と言ったのだ・・・おっと、なかなか良い表現になった(笑)。
これが、私が子供の時から行っていたやり方に近い。
これをやっている時、ふと、「猫3匹」と思うと、ドアを開けると、3匹の猫が控えていたものだ。
やり方をもっと具体的に言えば、たとえば、目の前にある初音ミクさんの絵を見ていたら、初音ミクさんを見ていることだけを意識し、他のことに意識を向けてはならない。
そして、目で見るのではなく、心で見る。
まだ少し難しいかもしれないが、基本的にはこういうことである。
テッド・ウィリアムズだって、腕でバットを振っていたのではなく、心で振っていたのである。
そして、心でたった1つのものを見たり、たった1つのことを行うことは至福なのである。








アインシュタインから真に学ぶべきこと

小さい時に何になりたかったかというのは、実に他愛ないものである場合が多い。
ただし、人間の好き嫌いは3歳頃までの経験で決まってしまうものらしいので、その「好き嫌い」が分かり易い幼児から小学生位までの間は、その子供が本当は何が好きなのか、よく見てあげると良い。
しかし、ほとんどの親は、自分の好みを子供に押し付けてしまうのである。ただし、親にはその自覚がない。だが、馬鹿な親ほど、自分が好きなことを子供がやることを当然と思っているものだ。
また、「健康にさえ育ってくれれば良い」というのが、本当は一番恐ろしい。
それは、「この子は、私の都合の良いようにさえなってくれれば良い」という意味である場合が多い。もっと悪い意味である場合もあるが(笑)。

日本を代表する音楽家である坂本龍一さんは、自分の意思と関係なく、3歳頃からみっちりピアノを弾かされるなど英才教育を受けたことが、良い結果になったが、それでうまくいったのはたまたまで、同じようにやったら大失敗したという場合が圧倒的と思う。
まして、歌手で声優の水樹奈々さんのように、父親が全く自分の思い込み(というか趣味)で、奈々さんを歌手にすべく、子供の時から自己流の猛特訓を課したといった場合、奈々さんはたまたま良い結果になったように見えるが、本来は子供が破滅するのが普通で、決して真似してはいけないことであると思う。(破滅しているかどうかは、ずっと後でないと分からない場合も多い)

今ではギャグアニメと認識されているかもしれない、昭和のヒットアニメ『巨人の星』は、当時は超マジなスポコンアニメだった。そのオープニング主題歌の出だしは、「思い込んだら試練の道を行くが男のど根性」で、こんなもので育った者達が、まともな国を作れるとは、私にはとても思えない。
このアニメのヒーロー飛雄馬は、「思い込んだ」のではなく、完全に「思い込まされた」のだ。これが洗脳でなくて何だろう?

小学生から高校生くらいまでの児童生徒に「将来なりたい職業」なんてアンケートを行うことがよくあると思うが、その結果を見ると、子供達の知的環境なんて最低なんだと思う。
もうちょっとマシな返事が出来るような環境でないことが日本の子供達のとてつもない不幸であることは間違いない。
ただ、これは、偶然にこうなったというよりは、社会に巣くうエゴの、避けようのない影響である。

こんな話を、なぜたらたらしたのかというと、結論はこうなのである。
まず、自分が持っている馬鹿げた願望をいったん全部捨てた方が良い。
それは早い方が良い。なんせ、本当は、小学生の時にやるべきだったのだから。
そして、考えることをやめれば、潜在意識が行くべき道を示してくれ、それに従えば自然に成功する。
考えることをやめると言っても、日常のありきたりなことは考えれば良いのであるが、人間の頭というのは、せいぜい、その位の役にしかたたない。
アインシュタインは、日常のことを考えることすら苦手だった。
彼は、頭で考えて相対性理論を構築したわけではない。
事実は全く逆で、彼は考えることを自在に止めることが出来たので、潜在意識が彼に閃きを与え、相対性理論を構築出来たのである。。
彼は、頭で考えることが嫌だったから、学校では勉強は出来なかった。また、大学でも、講義には出なかったし、試験のために頭を使った勉強をすることの苦痛を切々と訴えていた。
我々が知るべきことは、彼がどうやって考えたかではなく、どうやって考えることを止めたかである。
アインシュタインは、子供の時、「光と一緒に飛んだらどうなるだろう?」と考えたという有名な話がある。
だが、これは間違いなく作り話だろう。
ニュートンのリンゴの話同様、都合の良い作り話が出来てしまったというだけのことだ。
アインシュタインは、よく瞑想していたというが、これも「ものは言い様」で、実際は、ただ、ぼーっとしていたのだ。
我々も、ぼーっとしなければならない。
ただし、「ぼーっと仕方」は凄く大切だ。
普通の人がぼーっとしているように見える時は、頭の中で一生懸命、下らないことを考えている。
対して、アインシュタインは「今」を意識していた。今、目の前に見えるもの、聴こえる音、今の暖かさや寒さを感じていたのだ。
彼は、自然の中に身を置くことが好きだった。そんなふうに「今」を感じることを、楽しく、簡単にやれるからだ。
だが、我々にだって出来ることはある。
可能なら、自然に身を置く方が良いが、そうでなくても、「今」を意識することは出来る。
また、ソルフェジオ 周波数の音楽を聴くことで精神を安定させ、楽に思考を止めることも出来る。
意識して腕振り運動を淡々と丁寧に行うことで、今を実感することも出来る。
そうすれば、自ずと、思考や行動は正しくなり、健康で、普通は豊かにもなる。
そして、間違いなく、楽しい冒険が始まる。人生は、RPGなど全く比較にならない楽しいゲームである。








引き寄せが出来ない最もシンプルな理由

YouTubeで、引き寄せの世界で有名な人が投稿した動画を少し見た。
ちょっと面白かったが、どの動画だったか憶えるほどではなかった。以下の話で十分だ。
その動画は、質問に答えて話すというものだった。
その人の主張は、「願望を持った時点で、願望は叶っている」で、これは珍しい話ではないし、パラレルワールド(並行宇宙)の理論でも正しい。
そこで質問は、「願望は1憶円の預金で、あなたの教えでは、願望は叶っているはずなのに、なぜ、私の預金金額は相変わらず10万円なのか?」だった。
それに対し、この引き寄せ名人は、
「預金を確認しようとした時点で、あなたは疑っている。それで、本当は預金は10万円だと思うあなたの想いが実現している」
だった。なんか、誤魔化しっぽい(笑)。
では、どうすれば、預金を1憶円に出来るのかの問いには、
「何もしなくていい。空に太陽があっても、太陽の方を向いていないと、太陽があることが分からない。同じように、願望が実現している方に顔を向ければ良い」
と答え、答えた引き寄せ名人は満足そうだったが、「もっと具体的に」と要請される。
すると、引き寄せ名人は、パラレルワールドの話を持ち出し、
「預金10万円の世界、1憶円の世界など、沢山の世界が既にあるので、預金1憶円の世界に、振動数を合わせると良い」
と言う。
では、「その振動数の合わせ方は?」と聞かれると、
「願望が叶った時のことを想像し、楽しい気持ちを感じると振動数が合う」
と言う。
しかし、それでうまくいく人は少ないだろう。

実は、上記のように、すらすら流れる話ではなく、これだけの話で10分や20分かかっていたかもしれない。
引き寄せ名人は、話に詰まったり、同じ話を何度も繰り返したり、余計な話をしたりで、話がうまくなく、テンポが悪い。
それで、結局、預金を1憶円にする方法を分かるように話せず、「では」と、やたら難しい・・・と言うより、抽象的な話を延々始め、もう全く分からない。

いや、別に、この引き寄せ名人が偽物の名人と言うつもりはなく、聞いている感じでは、自分では引き寄せが出来る人だと思う。
だが、セミナーも開催しているらしいが、あまりに説明が下手だし、引き寄せが出来ない人が出来るようになるような説明は無理だと思う。
上の話だって、この引き寄せ名人にだけは有効なのだろう。

上の引き寄せ名人の話のポイント、
・願望は起きた時点で叶っている
・叶えるために、何かする必要はない
・叶っている状況を想像し、幸福を感じれば叶う
は、全部正しい。
だが、結局、この引き寄せ名人は、この通りにやって叶わない人がいる理由を説明出来ない。
高校野球の選手が、甲子園に出場したいと願い、甲子園でプレイしている様子を想像してワクワクするが、全く実現しない。
漫画家になって活躍していることを想像し、嬉しく感じるが、実現の兆しが全く見えない。

私なら、簡単に、願いが叶わない理由を言える。
それは、「それが本当の願いではないから」だ。
他の理由は全くない。

このことをうまく説明出来る話がある。
アメリカの作家マイク・ハーナッキーは、若い時から引き寄せマニアで、引き寄せの本を沢山読み、真面目に実践した。
しかし、何十年経っても、全く引き寄せが出来ない。
そんな中、彼は調査を行い、引き寄せの本を読んだほとんどの人が、自分と同じように引き寄せが出来ないことが分かり、愕然とする。
ついには、彼は病気になり、入院し、絶望的な気分になった。
しかし、そこで、面白いことが起こる。
彼は、肺の病気になったのだが、たまたま見たスピリチュアルな本に、肺の病気は、やりたいことをやっていないことが原因だと書かれていた。
すると彼は、子供の時、作家になりたかったことを不意に思い出す。
最悪の状況の彼は、もう理屈で考える力がなかったのだろう。
弁護士事務所に辞表を出し(彼は弁護士だった)、作家を始めた。
すると、あれよあれよと言う間に、作家で成功した。
そんなある日、彼の頭に、究極の成功の秘訣が閃き、それを本に書いて教えた・・・迷惑な話だ(笑)。
彼が成功したのは、単に、本当の願望を見つけたからだ。
彼が発見したという「究極の成功の秘訣」は、彼の大誤解だ。
よって、彼の、「究極の成功の秘訣」の本を読んで成功した人は、やっぱりいない(笑)。

つまり、真の願いでないと叶わないが、真の願いであれば簡単に実現する。
そして、真の願いを知りたければ、別に自分探しの旅に出る必要はない(笑)。
単に、考えることを止めれば良い。
そのための最上の方法は、おそらく、今朝書いた今今メソッドである。
他にも、呼吸数を落とすことも有効で、政木和三さんは、小学生の時に、これで引き寄せ万能になった。
では、今回は、こんなところで。








「今」を意識するとは

引き寄せの手法の中で、スピリチュアル界隈で「今今メソッド」と呼ばれているメソッド(手法)は、引き寄せメソッドの中で、最も純粋で、私が一番好きなものだ。
このメソッドの1つの面白い特徴は、多くの引き寄せ成功者の間で、やり方が同じであることだ。これは珍しいことだ。
なぜ、やり方が同じなのかというと、簡単で、他にやりようがないからだ。
ただ、難を言えば、やり方は同じで、しかも簡単でも、「どうやれば良いのか分からない」という妙なところがある。
これは、言ってみれば、「食べる」とか「歩く」というのは、誰でもやっている簡単な行為で、目的はそれぞれ、「栄養を摂取する」と「移動する」で、それが出来れば良いだけだが、「食べ方」「歩き方」を細かく考えると、人によって微妙に違い、説明不可能なほど複雑に思え、「どう食べたら良いか分からない」「どう歩いたら良いか分からない」と思ってしまうようなものだ。

「歩く」ことの目的が「足で移動する」ことなら、「今今メソッド」の目的は、「今を意識する」ことだ。
だが、「今を意識しろ」と言われて、「はい、分かりました」とすぐに出来る人がどれくらいいるだろう?
多くの人は、「え?」と思うのではないかと思う。
だが、これは、間違いなく簡単で、どのくらい簡単かというと、息をするのと同じくらい簡単だ。
しかし、なぜ、こんな簡単で、しかも、これだけ重要なことが出来ないのかと言うと、現代が、「大事なことが分からなくなる社会」だからである。
たとえば、「弱い者いじめをしない」なんて、あまりにも大事なことなのに、それが大事だと分からなくなっていて、弱い者いじめがどこでも行われているようなものだ。
本当に大事なものから目を逸らされ、それほど大事でないことを、さも大事そうに感じさせられている・・・それが我々の状況だ。
「弱い者いじめをしない」ことを誰も大事と思っていないのに、テストで良い点を取ることなら、皆、大事と思っている。これは、変と言うだけでなく、不気味な世界で、はっきり言えば地獄である。

「今を意識する」に似た言葉に「集中する」がある。
確かに、本来は、「集中する」ことは、今を意識することにつながる。
だが、学校や家庭で「集中しろ」と言うのは、集中したくないこと、あるいは、集中する必要もないことをやらせるためだから、我々は「集中」に対するおかしな癖がついてしまっていて、集中という言葉を使うと間違う可能性がある。
では、どんな時に今を意識するかを考えると良い。
たとえば、こんなものがある。

・大金を賭けたルーレットの勝負で、ルーレットが止まる瞬間。
・ひいきのチームのサッカーの大試合で、接戦状態で試合が終わる瞬間。
・告白して返事を聞く瞬間。
・好きな歌手のライブチケットの当選発表の瞬間。
・運転免許を取って、初めて自分の車を運転して、車が動く瞬間。

間違えてはならないのは、ルーレットが止まる直前ではなく、止まる(あるいは結果が分かる)瞬間である。
「今」に、時間の長さはなく、瞬間である。
ルーレットが止まる直前、告白の返事を聞く直前と、ルーレットが止まった瞬間、告白を聞く瞬間では、ダラス玉とダイヤモンドくらいの違い(本当はもっと違うが)がある。
ルーレットが止まる瞬間、告白を聞く瞬間・・・それが今であり、そんな今を意識することが「今今メソッド」だ。
ただし、特別な出来事は何も必要はなく、日常の行為を行っている時(例えば歩いている時)、あるいは、何もしていない時に、今を意識しなくてはならない。

美味しい食べ物や飲み物が目の前にあり、良い匂いがすると、その匂いを自主的に味わおうとすると思う。
その匂いを味わうことが「今」を意識することかというと、ごく一瞬はそうかもしれないが、すぐに今から意識が離れる。
いや、一瞬も今を意識出来ない人も多い。
だが、田園や森林の中を歩いていて、それが雨上がりであった時に、不意に、雨の匂いを感じた時、意識が大きく広がるように感じることがある(町中でも、似た経験があると思う)。
それが、今を意識することだ。
「雨の匂い」が「今」なのである。

日々の隙間 生産の見返り
感覚の剥離 雨の匂い
~『ネクストネスト』(作詞・作曲・編曲:さつきがてんこもり。唄:初音ミク)より~

子供の時に住んでいた家に入ったら、子供の時と同じ匂いを感じた時、懐かしいと思うが、その時に今を意識する。
サルトルは、戦争中、危険な夜の町を歩くと生きていることを実感出来、意識が高揚したと言うが、それは、今を意識していたからだ。
今を意識することは、生命の輝きを感じることであり、神の魂と交流することであり、最も自然なことだ。
だが、特別なことは必要ない。
単に、今を意識するだけで良い。
見慣れたものも、今を意識して見れば美しい。

今回は、こんなところで終わる。
また、平易に落とし込んでいく。








プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


当ブログは第1期ライブドア奨学生ブログです。
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