昔、「5時から男」という言葉が流行した。
多くの企業の就業時刻が午後5時までだったので、仕事が終わってから元気になるサラリーマンのことをやや揶揄(やゆ。からかうこと)してそう言ったのだろう。
しかし、改めて考えると、本当の意味での5時から男(女もだが)が正常なのではないだろうか?
マイケル・ジャクソンの1987年の「ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール(The Way You Make Me Feel)」の歌詞にも、「9時から5時まで働いて、君の欲しいものは何でも買ってあげる」という部分があり、アメリカも事情は同じらしい。
しかし、1963年のジョージ・アダムスキーに対して行われた質問に、「異星人(宇宙人)も9時から4時まで働くのですか?」というのがあり、その頃のアメリカでは午後4時までの勤務が普通だったことがうかがえる。
アダムスキーは、進化した惑星の人々が働く時間はずっと短く、週2日程度と答えた。ただ、そもそも、彼ら(異星人)には労働という概念が無いので、「敢えて言えば」といった意味での回答であった。尚、その時代に、アダムスキーは、異星人の見るテレビ(のようなもの)の映像が3次元で、しかも非常にリアルであることや、それを録画する装置があることを話している。地球でテレビ録画機の普及が始まったのは1975年以降のことだったと思う。また、アダムスキーは、異星人の宇宙船内部の管理モニターが精妙なグラフィカル・ユーザーインターフェースであることもその頃に発表していた。当時の地球のコンピュータは、モニタ画面など持っておらず、回答は全て紙テープに孔を開ける形で出力されていたはずだ。

終業時刻が午後6時とか、それ以降の職場も多いし、5時が終業であっても、事実上の終業時刻が8時、9時、あるいはそれより遅いということも珍しくはない。
しかし、毎日、起きている時間の大半を会社で過ごすというのは、仕事に生きがいを感じているのでなければ、苦痛と言うよりは異常なことだろう。そして、会社の仕事に生きがいを感じているような人間が、はたしてどれだけいるだろう?
また、子供が学校にこんなにも長い時間拘束されることもまた、本当は異常なことなのであるが、我々はそれをすっかり忘れさせられてしまっている。
それほど長く拘束されていたら、自分が本当にやりたいことが出来ないことを、今や我々は思い出すことも出来ない。会社や学校でやることが自分の本当にやりたいことであるのは、あまりに特異なケースのはずだ。
我々は、会社や学校でやっている以外のことがあることを考えないようにさせられてしまっている。そして、会社や学校以外にあるのは、せいぜいが、下らない遊びやグルメ、テレビといったものだと信じ込まされてきた。ある時期からは携帯メールやツイッターも出てきたが、本質は全く同じであり、我々が本来持つ創造的な能力や奉仕の欲求を必要としないものばかりなのである。
イタリアの小説家、映画監督であるシルヴァーノ・アゴスティが書いてベストセラーになった「1日3時間しか働かない国」という、豊かな未来社会モデルを描いた本がある。まるでアダムスキーが伝えた進化した惑星のような社会で、いずれは地球もそのようになるのかもしれない。しかし、そのためには、我々の大きな意識改革が必要だし、それを邪魔する者達も多く出るだろう。
ヨーロッパのいくつかの国では、ワークシェアリングという、仕事を分け合う形でその方向に進んでいるが、人々の幸福度は明らかに向上していると思う。収入は減るが、自分のための時間、家族や親しい人達と過ごす時間が多くなり、人生は豊かになる。
先ほども述べたが、アダムスキーの言う異星人の世界には労働という概念はなく、それは奉仕活動のようなものであるが、人々はそれを本当に喜んで意欲的に行っているので、特別な報酬などは求めない。そもそもが個人的資産という概念がない。ただ必要なものを得るというだけのことで、不要なものを望んだりはしない。豊かな世界には、豊かな精神性が必要となる。そのような世界には、自分のものという概念はない。個人的欲望を捨てるに従って、この世は天国に近付くのであると思う。







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