何かで成功出来るか出来ないかは、そのことについて、1日中考えているかどうかで分かると思います。
仕事の時やそのための訓練や練習の時だけ熱心にやっても、それが終れば夢中で遊んでいるなら、まず成功することはないと思われます。
イチローが、普段歩いている時も、「階段とスロープ(斜路)があれば、必ずスロープを選ぶ」というのも、彼が1日中、野球のことを考えていることの表れと思います。

プロレスのジャイアント馬場さんが興味深いことを著書の中で語っていました。
彼には、憧れのプロレスラーがいました。バディ・ロジャースというアメリカの人気レスラーですが、面白いことに、馬場さんは、彼を「最高のレスラー」と言ったようですが、「最強のレスラー」とは言いませんでした。もちろん、ロジャースは、当時では、世界王者の中の世界王者であったNWA世界ヘビー級チャンピオンになったのですから強かったのは間違いないでしょう。しかし、実力だけなら、もっと上のレスラーもいましたし、ロジャースが世界王者だったのは1年半ほどで、かなり短い方でした。また、ロジャースはイケメンではありましたが、身長は180cmで、207cmの馬場さんと比べてももちろん、190cm前後も多いアメリカのレスラーの中では見栄えがする方ではなかったと思います。そして、ロジャースは世界王者には珍しくヒール(悪役)でした。イケメンでヒールなので、女性ファンには圧倒的に支持され、女性をプロレス会場に来させることでは大きな貢献をしましたが、本来なら、ちょっとした人気レスラーで終わっていたかもしれません。
そのロジャースについて、馬場さんが「あいつは違う」と思ったのは、一緒に電車やバスで移動している時のロジャースの様子を見ていた時だそうです。そういった時には、他のレスラー達は、仲間達とトランプ遊びをしたり、酒を飲んだりしているのですが、ロジャースはいつも何かを考えていました。何を考えていたのか、馬場さんは本人に聞いたことがあるのかもしれません。ロジャースは、いつもプロレスのことを考えていました。どんな試合展開をすれば客が喜ぶだろうかとか、あいつとの試合では前回はこれをやったから今回はこれでいこうとか、とにかくずっと考えていたのだと思います。馬場さんは、「いつも考えているやつとそうでないやつでは、大差がついてくる」と言っていたようです。

1日中考えられるほど熱心になれることが無いなら、大成功なんてことは考えない方が良いでしょう。そもそも、大成功なんてする必要はないと思います。成功は、その華々しい面のみが注目されますが、それは同時に、普通の人には耐えられない重圧と煩いに違いありません。私なら、神様にイチローと交換してやると言われても即座に断るでしょう。
寝ても覚めても考え続けられるほどの執着と共に、強いストレスに耐えるタフさ。それを併せ持ってこそ成功するのだと思います。それと、ある世界的な写真家が言ってましたが、「成功するには、時代にひれ伏すこと。黒子に徹することだ」ということも必要と思います。成功者は、たとえ時代を変えるスターだという幻想があっても、本当は競馬の馬なのかもしれません。



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